つながる、つづく、カムイの想い

つながる、つづく、カムイのうた

北海道東川町では、今秋の公開に向けて
アイヌ文化をテーマにした映画を制作しています。
映画を通して、世界へ誇れる北海道の先住文化を広く伝えるだけではなく、
差別のない持続的な社会の構築を目指しているとのこと。
MouLa HOKKAIDOでは今秋の公開へ向けて本映画について少しずつ紹介していきます。

様々なカルチャーシーンで活躍するアイヌ民族の人々にフォーカスし、
その人となりや活動の様子を紹介することで、
本映画のモデルでもある「知里幸恵さん」が後世に受け継いだ
アイデンティティについても掘り下げてみたいと思います。

カムイのうた

CREDIT

監督・脚本 菅原 浩志
「ぼくらの七⽇間戦争」「写真甲子園0.5秒の夏」
「早咲きの花」「ほたるの星」「北の残照」「ヌプリコロカムイノミ」
プロデューサー 作間 清子
撮影 上野 彰吾
美術 長 寿恵
編集 時任 賢三
助監督 桑原 昌英
製作協力:写真文化首都「写真の町」北海道東川町

映画「カムイのうた」
INTRODUCTION

全てに神が宿ると信じ、北海道の厳しくも豊かな自然と共存してきたアイヌ民族。その生活も文化も和人が入って来た事で奪われてしまいました。
生活の糧であった狩猟・サケ漁が禁止され、住んでいた土地が奪われ、アイヌ語が禁止された差別と迫害の日々。

1903年に生まれた知里幸恵さんも差別の中で生きた少女でした。成績優秀にもかかわらず、アイヌだからという理由で希望する学校への進学が許されず、差別を受け苛められたのでした。

彼女は幼い時からユカラ(詩物語)を聞いて育ち、アイヌ語学者金田一京助教授から勧められ、文字を持たないアイヌ文化を初めて日本語に訳したのでした。
それは、失いつつあったアイヌ文化の文字での継承であり、アイヌ民族に自信と誇りを与えるものでした。

知里幸恵さんをモデルとした本映画を通じて、北海道の開拓に多く貢献し、差別と迫害と戦い続けてきたアイヌ民族の事を少しでも理解していただき、苛めと差別のない共生社会となり、未来に向かって日本中、そして世界中に融和な社会が拡がることを切に願い、本映画を製作するものであります。

『カムイのうた』監督 菅原 浩志

上映開始スケジュール

北海道

  • 【旭川】イオンシネマ旭川駅前 - 11/23
  • 【浦河】浦河大黒座 - 1/2
  • 【帯広】シネマ太陽帯広 - 1/2

東北

  • 【宮城】フォーラム仙台 - 2/16

関東

  • 【東京】ヒューマントラストシネマ渋谷 - 1/26
  • 【栃木】宇都宮ヒカリ座 - 1/26
  • 【神奈川】横浜シネマリン - 2/24
  • 【東京】MOVIX昭島 - 1/26
  • 【埼玉】MOVIX三郷 - 1/26
  • 【東京】Morc阿佐ヶ谷 - 2/16
  • 【神奈川】あつぎのえいがかんKiKi - 3/8

中部

  • 【愛知】ユナイテッド・シネマ豊橋18 - 1/26
  • 【愛知】中川シネマワールド - 2/9
  • 【静岡】ジョイランドシネマみしま - 2/23

関西

  • 【京都】京都シネマ - 1/26
  • 【大阪】第七藝術劇場 - 1/27
  • 【兵庫】元町映画館 - 2/10
  • 【大阪】MOVIX堺 - 1/26

中国

  • 【山口】MOVIX周南 - 1/26

九州

  • 【大分】別府ブルーバード劇場 - 近日公開
  • 【福岡】KBCシネマ1・2 - 3/1

【予告編】映画『カムイのうた』

制作発表会

第1弾映像

主題歌MV 島田歌穂

メイキング・撮影対談(上野彰吾×大塚友記憲)

メイキング映像/藤村久和編

メイキング映像/加藤雅也編

メイキング映像/清水美砂編

メイキング映像/島田歌穂編

メイキング映像/望月歩編

メイキング映像/吉田美月喜編

北海道東川町 - 写真の町 - 写真文化首都

この映画で伝えたい想い

19歳という若さで亡くなった、知里幸恵さんの力強さとその生きざまを通して、アイヌ文化という世界に誇れる文化の存在を改めて多くの人に知っていただきたい。特にこれから社会を担う子ども達や若い人たちが、文化や価値観の多様性とその重要さに改めて向き合う機会になるならそんな嬉しいことはありません。この映画が、国内外の次世代が、更なる次世代への多文化共生社会継承のきっかけになることを祈っています。最後に、ロケ地として東川町の旭岳を中心とした大雪山の自然の美しさ、カムイミンタラ〜神々の遊ぶ庭〜という日本遺産の素晴らしさもご覧いただけますのでぜひそちらもお楽しみください。

MESSAGE
映画「カムイのうた」の制作応援メッセージ

公益社団法人北海道アイヌ協会

北海道と命名され150数年を経て、ようやくアイヌ民族が「先住民族」と認知される時代を迎えました。こうした中で知里幸恵没後100年を偲ぶ映画「カムイのうた」が東川町の主宰で製作されることを心から歓迎いたします。アイヌ民族は長年にわたりこの広い大地で生活を営み、伝統文化を語り継いできました。明治政府の同化政策により貧困にあえぎ差別や偏見に苦しむ中において、知里幸恵は金田一京助との出会いを機に世界に誇れるアイヌの神謡を文字に起こし伝えるという大きな功績を残しました。本編はフィクションとはいえ、知里幸恵の思いやアイヌの世界観が込められている作品ですので、多くの皆様の心に届きますことを願っております。

公益社団法人北海道アイヌ協会
理事長

大川 勝

北海道経済連合会

東川町が企画された映画「カムイのうた」が、菅原浩志監督の下で、ALL北海道を撮影場所とし鋭意制作されていること、心より歓迎し、応援いたします。苦難にさらされたアイヌ民族、そしてアイヌ文化の豊かさと尊さを、史実に基づき北海道の雄大な自然を舞台に、多くの国内外の方々に深く理解される作品として描き上げられることを期待しております。また、東川町は、2020年「共生・共和・共栄のまちづくり」を目指すと宣言されました。この映画が、「多様性を認める平和で平等な社会」づくりの一助となることを願っています。

北海道経済連合会
会長

真弓 明彦

ホクレン農業協同組合連合会

豊かな自然に囲まれた北海道。開拓から150余年、先人たちは時に厳しい環境の中でも互いに協力しながら順応し、共生してきました。私たちは今、平和な日本で令和の時代に生きています。ここに至るまで、いわれのない差別などと戦い、共生に向け多大な努力を重ねられた先人達のご苦労はいかばかりであったかと察します。そのご苦労と功績の一端を発信する企画に大いに期待しています。ホクレンも共生の大地北海道から農と食の未来を担うことを経営理念としています。共生の大地北海道から世界へ向けた発信の成功を祈念いたします。

ホクレン農業協同組合連合会
代表理事会長

篠原 末治

公益社団法人 北海道観光振興機構

今回、日本の先住民族であるアイヌの方々の歴史や文化についての映画が東川町を中心に北海道内で制作されることを、大変喜ばしく思います。2019年にアイヌ施策推進法が成立し、アイヌの方々が民族としての名誉と尊厳を保持し、これを次世代に継承していくための幅広い施策がすすめられています。また、2023年9月には「アドベンチャートラベルワールドサミット」が北海道で開催される予定で、アイヌ文化をはじめ北海道の歴史や文化を世界に発信する貴重な機会となります。この映画が、より多くの人々に北海道の先住文化や自然の魅力を感じてもらう契機になることを心より祈念申し上げます。

公益社団法人 北海道観光振興機構
会長

小金澤 健司

株式会社北海道新聞社

知里幸恵没後100年に合わせて、映画「カムイのうた」を企画された東川町の英断と、コロナ禍を乗り越えて制作に当たられたスタッフの皆さんのご努力に敬意を表します。北海道新聞社は、知里幸恵の業績を広める活動をしている登別市のNPO法人知里森舎に2022年度の北海道新聞文化賞を贈呈したところです。アイヌ民族として過酷な運命をたどりながらも、自分たち民族の証しであるアイヌ語とそれが紡ぐ物語を後世に伝えようとした彼女の思いを多くの人に知っていただきたいと思います。この映画を、北海道を愛する多くの皆さんにご覧いただけるよう、地元メディアとして応援していきます。

株式会社北海道新聞社
代表取締役社長

宮口 宏夫

ほくでんグループ

国内外の次世代、更なる次世代に多文化共生社会を継承する機会を提供するため、東川町が映画「カムイのうた」を制作されていることに深く敬意を表します。映画の撮影に使われた「アイヌ文化の森 伝承のコタン」の伝統的家屋(チセ)の建て替え作業には、ほくでんグループ社員もボランティアとして参加し、アイヌ文化の尊さに触れる貴重な体験をさせていただきました。本映画を通じて、旭岳を中心とした大雪山の自然の美しさ「カムイミンタラ~神々の遊ぶ庭」をはじめとする北海道の雄大な自然の魅力と、アイヌ文化の尊さ・先人達のご苦労が多くの皆さまに伝わることを強く祈念申し上げるとともに、北海道に根差す企業として微力ながら応援していきます。

北海道電力株式会社
代表取締役社長執行役員

藤井 裕

三菱UFJ銀行

東川町は従来から、関係人口との「つながり」が生む多様性を大切にされ、インクルーシブなまちづくりを実現し、経済的なインパクトも創出されてきました。そして今回、多文化共生の価値観を、映画を通じて世界に発信されようとしています。
本映画の発信事業は、弊行が取り組んだ「MUFG北海道推しごとオーディション」にもご応募いただき、有識者やZ世代から成る外部審査員から「日本文化にもある多様性を知り、グローバルな観点を育むきっかけになる」「未来の世代の価値観に良い影響を与えられる」と高く評価されました。
この映画が多くの方にとって、アイヌ文化やアイヌ民族自信と誇りを与えた人々の歴史について知るきっかけとなり、DEI(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)の視点を育む一助となる事を願っています。

三菱UFJ銀行
取締役頭取執行役員

半沢 淳一