
地元でもいい。けど、ここでしか学べないことがある。 奥尻高校での経験を、大好きな鉄道を守る夢につなげる
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「ここでしか体験できないことがあるかも」。静岡県三島市から、北海道の離島にある奥尻高校へと進学した川村海翔(かわむら・かいと)さん。奥尻島に来て3ヶ月、部活動やボランティア、学校祭など、充実した日々を過ごしています。そんな海翔さんに、仲間とにぎやかに過ごす日々やこれからの未来について語っていただきました。
衝撃を受けた「町おこしワークショップ」
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地域みらい留学を知ったきっかけについて教えてください。
親がSNSを通じて地域みらい留学のことを見つけてくれたのがきっかけで、東京で開催された「地域みらい留学合同学校説明会」に参加しました。そこには全国のいろいろな地域みらい留学の学校が集まっていたのですが、その中に奥尻高校もありました。
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数ある学校の中から、なぜ奥尻高校だったのでしょうか?
説明会では他の学校の活動にも興味があったのですが、決め手になったのは奥尻高校に伺った際に見学した「町おこしワークショップの成果発表会」です。そこでウニの殻を使ってランタンを作るアイディア等を発表する先輩たちの姿を見て、「普通の高校では絶対にできないことだな」と衝撃を受けたんです。
それに、スキューバダイビングやスキーの授業があることも魅力的でした。もともと水泳を習っていましたし、スキーもやっていたので、そうした自分の好きなスポーツを楽しめる環境も選んだ理由の一つです。
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実際に奥尻高校に入学してみて、印象に残っている出来事はありますか?
一番思い出深いのは7月の学校祭です。奥尻高校では学校祭で「行灯(あんどん)行列」を行います。学年ごとに大きな行灯を作って神輿のように担いで街を練り歩くんです。
僕たち1年生はマグロの行灯を作りました。木で骨組みを作って、そこにワイヤーを張って和紙を貼り付けて色を塗っていくという作業を、1ヶ月くらいかけてみんなで協力して作りました。本番の行灯行列でみんなが大暴れして振り回したせいで、せっかく作った行灯が壊れかけてしまって、まぐろの解体ショーみたいな感じになっちゃったのが印象的です(笑)
島で過ごすなかで見つけた、自分らしくいられる場所
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奥尻高校には、特徴的な部活動があるんですよね。
はい!「オクシリイノベーション事業部(OID)」という奥尻高校ならではの魅力発信や課題解決を目指す部活があり、僕もそこに入っています。自分たちでTシャツやトートバッグなどの商品開発をして、その売り上げで他の部活の遠征費を支援するというユニークな部活です。
僕は入部してすぐ、先輩たちと一緒にハンカチを企画して作りました。ウニや鍋釣岩(なべつるいわ)、タヌキなど、奥尻ならではのモチーフをデザインに取り入れたハンカチです。これまでに学校祭や奥尻島内でのイベントで販売しています。ハンカチに入れたタヌキのイラストがOIDのマスコットキャラクターになりつつあってうれしいです!
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島での生活は、地域の方々と関わりなどもあるのでしょうか?
はい、学校でボランティア局という組織にも入っていて、島からの依頼を受けていろいろなお手伝いをしています。例えば、養殖の昆布にどのくらい二酸化炭素が入っているかを調べる検査のサポートをしたり、島にある「うにまるモニュメント」というウニの形をしたモニュメントの土台の修復作業を手伝ったりしました。
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寮生活はいかがですか?
たまたま今の1年生はみんな寮生で、放課後もずっと学校の延長線上のような雰囲気でにぎやかに楽しく過ごしています!
家事については、もともと実家にいた頃から洗濯などをやっていたのであまり困ることはありませんでした。ただ、寮ではいつ来るか分からない先生たちの部屋チェックがあるんです。チェックの前に慌てて片付けるようになったおかげで、実家にいた頃よりも部屋をきれいに保てるようになりました。
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その他にも、ご自身の中で「変わったな」と思う部分を教えてください!
一番変わったのは、自分の「好きなこと」を素直に発信して、自分らしくいられるようになったことです。
僕は中学生の頃から、特撮やYouTuber、そして大好きな鉄道の趣味があったのですが、周りの目を気にして隠してしまう部分がありました。
でも、奥尻島に来て寮に入ってから、僕と同じように特定のテーマにすごく詳しい先輩と出会うことができたんです。そうやって自分の好きなものを共有できる仲間や先輩が身近にいる環境のおかげで、今は周りの目を気にせず、自分の好きなことを素直に表現したり発言したりできるようになりました。自分を出せるようになったことが、奥尻に来た一番の成長だと感じています。
将来の夢のために、ここでしかできない学びを
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将来の夢を教えてください!
高校を卒業したら、大好きな鉄道に関わる仕事に就きたいと考えています。特に、電車のメンテナンスや点検を行う仕事に就くのが目標です。
地方では路線の本数が減ったり、廃線になったりするニュースをよく耳にします。先日は僕が好きな新幹線の車両が新しいものに置き換わったという話を聞き、すごく寂しい気持ちになりました。大切な車両や路線が消えていくのはもったいないですし、そうやって鉄道がなくなっていってしまうのを、いつか自分の手で防ぎたいです。
鉄道の知識を身につけるだけなら地元でもできたかもしれないけれど、こうして奥尻島という地方に実際に身を置いて生活したからこそ、地方の路線や車両を守りたいという気持ちが、自分の中でより特別な、強いものになりました。
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その目標に向けて、高校生活の中で学んでみたいことはありますか?
来年の選択授業で、「奥尻創生アプリ学A」という情報系の授業を取りたいと考えています。
というのも、将来の車両メンテナンスの現場では、プログラミングを使ってデータを管理したり、3Dプリンターを使って壊れている部品のデータを整理したりするような知識が必要になってくると思ったからです。その他にも、奥尻島でさまざまな経験をして、将来の仕事にしっかりと役立てられるようにしていきたいです。
- 住所
- 043-1402 北海道奥尻郡奥尻町字赤石411-2
- 電話番号
- 01397-2-2523
