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北海道の花粉症とは?

北海道の花粉症とは?

 雪解けで本格的な春到来!が待ち遠しい時期ですが、花粉症でお悩みの方にとっては憂鬱な時期でもあるのではないでしょうか?

 北海道は本州とは異なり、スギの分布が道南の一部に限られているため、スギ花粉は大きな問題ではないものの、シラカバやイネ科など、他の花粉症が存在します。北海道に暮らす花粉症患者にとってはこちらが悩みの種。

 4月頃から本格的に花粉が飛散する北海道の花粉症について調べてみました。

花粉症とは?


 スギやヒノキなどの植物の花粉が原因で起こるアレルギー性の病気。正式名称は「季節性アレルギー性鼻炎」と呼ばれています。

 体内に侵入した花粉を異物と判断し、排除しようとする免疫反応によって起こります。

 一般的な症状としては、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみ、目の充血が主だったもので、これに伴って集中力が下がり、仕事や日常生活に支障をきたす方も多いのではないでしょうか。

花粉症の現状

 日本人のアレルギー性鼻炎の有病率は年々増加し、この20年で1.5倍の49%、花粉症は約2.5倍の39%に。まさに国民病といわれる病気です。

 しかし、適切な治療を行っていないため、花粉症の症状を悪化させてしまったり、生活の質(QOL)の低下が長引く方も多くいます。

 花粉症は仕事や家事効率の低下のみならず、学力、成績、記憶力の低下を指摘する研究調査もあり、早期に治療し、重症化させないことが重要です。治療せずに、そのうち治ると考える方もいるかもしれません。

 しかし残念ながら、過去20年の調査研究によると、20年前に花粉症だった患者さん達が調査時点でも花粉症の症状があることから、治療をせずに治るとは考えにくいという結果が見えてきました。

 若年層は新たに発症する人口が多いため、20年後の数値は大きくなりますが、50代以降では新たな発症が少ないため、20年後の有病率がほぼ変わらないことがわかります。
 (引用:さまざまな疾患と向き合う耳鼻咽喉科・頭頸部外科ウェブサイトより抜粋)

1998年・2008年・2019年の有病率 (引用:さまざまな疾患と向き合う耳鼻咽喉科・頭頸部外科ウェブサイトより)


年齢層別スギ花粉症の有病率(引用:さまざまな疾患と向き合う耳鼻咽喉科・頭頸部外科ウェブサイトより)

どうやって発症する?

 花粉症は誰でも発症する可能性のある病気ですが、発症するかどうかは、遺伝的要因と環境的要因の両方が影響していると考えられています。

遺伝的要因

 両親または兄弟姉妹に花粉症患者がいる場合、発症リスクは2~3倍ほど高くなるといわれています。また、HLA遺伝子という免疫機能に関与する遺伝子があり、特定のHLA遺伝子を持つ人は花粉症を発症しやすいともいわれています。

環境的要因

 都市部への居住は花粉症発症リスクを高める要因のひとつ。花粉濃度が高く、また、排気ガスなどの大気汚染物質が花粉症の症状を悪化させる可能性があります。
 
 出生時期も、花粉症の発症リスクに影響を与える可能性があるそうです。春先に生まれた人は、花粉症を発症しやすいという研究結果もあります。

その他

 アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎などのアレルギー疾患を持つ人は、花粉症を発症しやすいと言われています。また、幼少期にペットと過ごした人は、花粉症を発症しにくいという研究結果もあるそうです。

北海道の花粉症の主な原因

 先に書いた通り、北海道はスギの分布が道南の一部に限られているため、本州に暮らす方から「北海道にも花粉症ってあるの?」という声も。スギ花粉の心配はほぼないものの、シラカバやイネ科など、他の花粉症が存在します。

シラカバ


 北海道全域に広く分布しており、4〜6月にかけて飛散します。特に札幌市では街路樹として多く植えられているため、シラカバ花粉症患者にとって大きな脅威です。

イネ科


5〜9月にかけて飛散します。特に、都市部や農村部では飛散量が多くなります。

その他

ハンノキ

3〜4月にかけて飛散します。シラカバよりも飛散量は少ないですが、シラカバ花粉症と併発するケースも多くあります。

ヨモギ

8〜10月にかけて飛散します。秋の花粉症の原因として知られています。

北海道の花粉情報



 北海道の花粉状況は以下のウェブサイトで知ることができます。特に「北海道立衛生研究所」のサイトでは、現在の飛散状況や都市別、花粉別の飛散状況が確認できます。



どうする?花粉症対策



外出時

・マスク、メガネなどで花粉の侵入を防ぐ。
・帽子をかぶって頭髪に花粉が付着するのを防ぐ。
・衣類は花粉が付着しにくい表面がサラサラした素材を選ぶ。

帰宅後

・花粉を部屋に持ち込まないために、ウエットティッシュなどで衣服の外側をぬぐう。
・花粉を体内に入れないために、うがい・手洗いを徹底する。

その他

・室内の花粉濃度を減らすために、空気清浄機を使用する。

まとめ

 特効薬は無いといわれる花粉症ですが、対処法も年々増え、進化しています。症状に合わせて、抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬などの服用、手術を伴うレーザー治療、抗体療法などがあります。
 
 また、生活習慣を改善することで、症状が緩和するケースもあるようです。症状が気になる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。


この記事を書いたモウラー

副編集長

Kacko-A

[ A ](カッコエー)という屋号で、札幌を拠点に広告・ウェブサイトのクリエイティブディレクション、ウェブメディアの編集・ライティング、イベントやラジオ番組の企画など、いろいろやってます。