【連載VOL.1】KOREA DO?ソウル編【景福宮ラン】
カジャ!コリアでは、韓国在住の皆さんからライブ感あふれる情報を毎週配信!
記念すべき連載第一号は、北海道新聞社ソウル支局 玉邑記者のコリア通信です。
ソウル都心を駆け抜ける「景福宮(キョンボックン)ランニング」
運動への関心が高い韓国人。気持ちのいい夜風に吹かれながら、ライトアップされた宮殿の周りを走る「景福宮ラン」が今アツイ!
ソウル都心に、ランニングの名所がある。
観光名所として有名な朝鮮時代の王宮、景福宮(キョンボックン)の周りを走るコースだ。景福宮の外周に延びる石造の塀に沿い、石畳の道を踏みしめて走る1周約2・5キロ。
「景福宮ランニング」と呼ばれている。
ランニングコースとなっているのは、東京の「皇居ラン」と同じで、信号がなくノンストップで走れるからだ。私も職場から近いため、週に1回ほど走りに行く。
午後8時。ソウルは北海道よりだいぶ西にあるが、日本と韓国には時差がないため、夏だとようやく暗くなってくる時間だ。仕事を終え、地下鉄・光化門(クァンファムン)駅近くにある事務所に置いているランニングシューズを履き、運動着に着替えて約5分でランニングコースへ。
道幅が2メートルほどと少し狭くなっているところもあり、観光客が多い日中は走るのが難しそうだが、夕方になるとランナーの姿が増えてくる。何人かで息を合わせて走るランニングチームとみられる集団もいる。
韓国では日本よりも、運動への関心が高い人が多いと感じる。
もともと「ヘルス」と呼ばれるスポーツジムに通う人が多く、韓国メディアによると、新型コロナウイルス禍を機にランニングに取り組む人も増えたという。中でも「景福宮ランニング」を楽しむのは若者が多い印象だ。
景福宮の正門である光化門がライトアップされ、夜景を彩る。青い瓦屋根で有名な旧大統領府「青瓦台」の方向に向かうと、緩やかな上り坂。そのまま走ると、ソウル都心のビル街の夜景や、伝統的な家屋「韓屋(ハノク)」を再利用したカフェなどが見えてくる。過去と現在が入り交じった街並みの魅力に、気分は爽快(そうかい)だ。
近くのホテルに宿泊する場合などには、旅先でランニングをする「旅ラン」に良さそうだ。