
【不定期連載VOL.4】パク・スエの韓国日誌【韓国舞楽に魅せられて】
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チーム「가자! KOREA」編集長、パク・スエの韓国大好き日誌。今回は7月1日に札幌で開催された「韓国舞楽の饗演」イベントの参加レポです!
日韓国交正常化60周年記念事業「韓国舞楽の饗演」
ヨロブン、アニョハセヨ!
去る7月1日、札幌教育文化会館で開催された日韓国交正常化60周年の記念事業、駐札幌大韓民国総領事館主催「韓国舞楽の饗演」に、わたくしカジャ!コリア編集長のパク・スエがお邪魔して参りました。
素晴らしい音楽と演舞に酔いしれた感動のひとときをレポさせていただきます!
얼쑤(オルッス)!
国交正常化記念イヤーの今年、札幌の韓国総領事館では様々な事業を展開されておりますが、そのなかでも本公演は1,000人もの観覧者を募った大規模なイベントです。
応募数はなんと3000通を超えたということで、北海道における韓国人気の熱さを感じられますね…!どさんこの皆さん、韓国に熱視線ですっ!
「コットゥソェ」によるキルノリ<길놀이>
本日の舞台は、韓国の伝統打楽器演戯団コットゥソェによるダイナミックなパフォーマンス公演です。これまでネットでしか見たことのなかった憧れの舞台、ドキドキが収まりません!
オープニングはなんと客席後方から、打楽器の演奏と威勢のいい掛け声と共に演者が登場です!華やかなムードに、序盤から一気に会場が盛り上がります。
「キルノリ」は、길(道)と놀이(遊び)。伝統芸能公演に先立って行われるパレードで「外の福をかき集めて舞台まで持ってくる」という意味があります。
村の平安と豊かさを祈り、門の前で捧げる儀式ムングッと、演戯者たちが本格的なキルノリ(道遊び)に先立ち、観客と親しく交わり、祝福と願いの言葉を届ける入場パフォーマンスのビナリで、祭りの開始を伝えます。
音の力強さ、気持ちのいいリズム感、そして壮大な世界観に大興奮です…!
日韓国交正常化60周年記念 特別仮面劇1 コットゥソエによる「0の時間‐初対面」
冒頭の演奏とはガラっと変わり、舞台は暗転し、静寂な時が訪れます。
仮面劇「0の時間‐初対面」。
不器用だけど、純粋な心でお互いに向き合った二人の子供が主役です。それぞれの世界で遊んでいた子供たちが、一つのボールをきっかけに一緒に笑い、走り出します。
大きくなるボールのように、彼らの関係もますます大きくなり、幼い頃の出会いは一つの想い出として残ります。
「0の時間」は、二人の子供の関係と成長を、ボールとタルチュム(仮面をかぶって行われる韓国の伝統踊り)という象徴的オブジェを通して表現しています。
無垢に遊び戯れる二人の子供はひたすらに可愛らしく、しかしこの穏やかな時は続かないのかもしれない…と少し切なく思いながら見入っておりました。
「コットゥソェ」による「ソルジャング&サムルノリ」
ソルジャングは伝統農楽の中でジャング演奏者だけの演奏で、ソルジャング名人たちの優れたリズムを集大成し、新しい演奏曲として再構成された作品です。
サムルノリはケンガリ、チン、チャング、太鼓の4種類の伝統打楽器で構成され、本来、演奏と踊りなど集団群舞の形で行われていた伝統能楽を舞台芸術化した音楽です。
日本の音楽ではなかなか耳にすることのない、韓国伝統音楽ならではのリズム感と小気味いい打楽器の音!一糸乱れぬ統制されたパフォーマンスはとてもエネルギッシュでした…!
「コットゥソェ」による「サンバラチャ」
サンバラチャは韓国の伝統的な演戯とブラジルのサンバを素材にした創作パフォーマンスです。
東海岸別神クッ、京畿道堂クッ、舞乙(ムウル)農楽のリズムを取り入れてサンバリズムと融合させたそうです。ダイナミックなリズム構成と華麗なパフォーマンスが特徴です。
黒の制服に身を包み、隊列を組んで太鼓を鳴らす姿が本当にカッコよかった…!
まさか今日の公演でサンバを聴けると思いませんでしたが、サンバのファンキーなノリと韓国伝統音楽の親和性を強く感じました。ナイスマッチングですね!
個人的にセンターで演奏していた女性がとても凛々しくて素敵だと思いました…!
「新芸能集団乱拍子」による「皆様に幸せがありますように」
日本の伝統芸能の里神楽(さとかぐら=各地の神社や民間で行われる神楽のこと)をモチーフにした神楽と村場流八丈太鼓を組み合わせた組曲です。
里楽神では八百万の神と祭り衆が、祭り囃子を奏で、一匹の寅「大寅五郎丸」が、五穀豊穣、平和祈願の想いを乗せて舞い踊ります。
村場流八丈太鼓では、一つの太鼓を大人数で打ち合い、その呼吸は家族のような絆を見せます。
この演舞は日韓国交正常化60周年のための特別公演だそうです。大人からちびっこまで代わる代わる太鼓を叩く姿は力強く、その音色は心臓まで響くようでした!

テンポよく交代して太鼓を叩きます

後ろ姿も凛々しい
コットゥソエによる「0の時間」再会
仮面劇第二部。
時間が経ち、大人になって再会した二人。それぞれ背負った人生のボールはあまりにも重く、寂しさは深そうです。
しかし、大人になった二人はずっと一緒にいる事はできませんが、お互いを信じ力強く自分の道を歩いていきます。
「変わらぬ友情と信頼」。まさに日韓の友好を記念して開催された、本日の夕べにふさわしい内容ですね。
「コットゥソエ」と「新芸能集団乱拍子」合同による「パングッ」「個人遊び」「獅子舞の共演」
「パングッ」は広場でプンムルぺ(農学隊)がケンガリ、チン、チャング、太鼓などで楽しく演奏し、踊りとパフォーマンスを交えた伝統遊びです。
長い紐のついた「チェサンモ(채상모)」と呼ばれる帽子を被り、帽子の紐を上手に回しながら器用に演奏をして踊っていきます。主に村の祭り、祈り、共同体結束の場で繰り広げられます。
そして演戯のフィナーレとして、韓国と日本の明るい未来を描く「獅子舞」がコットゥソエと乱拍子による共演で繰り広げられました。
「カ、カッコイイ…!!!」
もう本当にこれは圧巻すぎて心震えました…!
私はアーミーなので、これらの演舞を見てすぐにBTSの「IDOL」を思い出しました。
彼らのPOPな音楽と韓国の伝統打楽器が見事に融合した楽曲なのですが、韓服を着た凛々しい彼らのダンスパフォーマンスと、そして「얼쑤 좋다!(オルスチョッタ」「지화자 좋다!(ジファジャチョッタ)」の掛け声が小気味いいのです!
この楽曲のルーツである今日の演舞を見られて、わたくしはもう興奮度マックスでした…!
わたくし個人的に獅子舞も大好きで、それがこうして日韓合同で獅子舞同士でパフォーマンスしてくれて、しかも「パングッ」も同時に見られて…もう気持ちはスタンディングオベーションでした!
日本でこのパフォーマンスがみられるなんて、こんな貴重な経験はなかなかありません。
こちらはBTSのIDOL。楽曲の端々に感じられる「韓国」を見つけてください
韓国往復航空券が当たる豪華抽選会も!
全ての演目が終了し興奮冷めやらないなか、観客のみなさんをさらなる興奮の渦へ…!
韓国の食材セット、そしてなんと、韓国往復航空券があたる抽選会が実施されました。
幸運にも手に入れた方、本当にうらやましいです!!
좋은 여행 되세요!
札幌でこのようなパフォーマンスを見られることは本当に稀なことです!
日本にいながらにして、伝統音楽を通じ、韓国をさらに身近に感じることができた大変貴重な経験になりました。
日韓合同の舞台も本当に和気あいあいと楽しくて、まさに友好記念イベントとして記憶に残る素敵なイベントだったなと、感動のひとときをかみしめながら帰路につきました。