【苫前町】「三毛別羆事件復元跡地」に行ってきた!|日本獣害史上最悪の現場をめぐる・アクセスと注意点まとめ

【苫前町】「三毛別羆事件復元跡地」に行ってきた!|日本獣害史上最悪の現場をめぐる・アクセスと注意点まとめ

今から110年前、1頭の巨大なヒグマが村を襲い、妊婦を含む7人が死亡、3人が重傷を負った日本の獣害史上最悪と言われる「三毛別羆事件」が起こりました。事件の現場となった苫前町の「三毛別羆事件跡地」には、当時の開拓小屋や巨大なヒグマが再現され、人気の観光スポットとなっています。

史上最悪の獣害「三毛別羆事件」とは


苫前町郷土資料館の展示

「三毛別羆事件」は、1915(大正4)年に苫前村三毛別六線沢(現苫前町三渓)で発生した日本の獣害史上最悪の事件です。巨大なヒグマ(羆)が開拓民の小屋を襲い、妊婦や幼い子供を含む7名が死亡、3人が重症を負いました。

ヒグマの襲撃は、12月9日に始まり最初の開拓小屋では女性と子供が殺されました。翌日、近くの開拓小屋が再び襲われて中にいた9人中5人が死亡。

ヒグマを討伐するため、第七師団の歩兵第28連隊の将兵30人をはじめ官民併せて述べ600人が投入され、14日にクマ撃ち名人のマタギ山本兵吉が射殺して、事件は終息しました。

三毛別羆事件復元跡地までの経路


三毛別羆事件復元跡地までの経路

現場となった苫前村三毛別六線沢(現苫前町三渓)には、当時の開拓小屋やヒグマを再現した「三毛別羆事件復元跡地」があります。

国道232号(通称オロロンライン)からは、古丹別に向かう国道239号へ右折し、古丹別市街からベアーロードと呼ばれる道道1049号を進みます。国道232号からは約24Km。途中には案内看板が所々にありますが、かなり山奥まで進むので迷わないように、カーナビをセットするのがおすすめです。


犠牲者の慰霊碑がある三渓神社


熊害慰霊碑

復元跡地に向かう途中にある「三渓神社」の境内には、犠牲者7名の名前が刻まれた「熊害(ゆうがい)慰霊碑」が建立されています。

建立したのは、事件当時7歳だった三毛別村長の息子大川春義氏で、「犠牲となった人たちの霊を慰めるため一人につきヒグマ10頭を仕留める」と決意して猟師となり、100頭以上のヒグマを仕留めました。


三毛別羆事件復元跡地から先は通行止め

復元跡地まであと2Kmになると、道路の舗装が切れて砂利道となります。また、復元跡地から先は通行止めです。周囲は深い森林に囲まれていて、昼間でも薄暗くて今にもヒグマが出てきそうな雰囲気。

苫前町役場のホームページには、以下のような注文事項が記載されています。

現地では、ヒグマが出没することもあり得ますのでご注意下さい!!現地を訪れる際は、音が出るものを携帯し、人がいることをヒグマに分からせる対策について講じていただくことをおすすめいたします。


おもちゃのピストル

筆者が音が出るものとして持って行ったのは、100円ショップで購入したおもちゃのピストル。この日だけでなく、熊が出没する可能性があるキャンプ場に行く際にも、持参して使用しています。

弾は出ませんが、引き金を引くと火薬でかなり大きな音がするので、熊に自分の存在を知らせるのに効果的。なお、爆竹を使用する場合は山火事に十分注意しましょう。

三毛別羆事件復元跡地に再現されている小屋とヒグマ


三毛別羆事件復元跡地


開拓小屋と巨大ヒグマ

復元跡地には、当時の開拓小屋と小屋を襲う巨大なヒグマが再現されています。

人々を襲ったヒグマは、体重約340kg、体長は約2.7m(吻端から後足の踵までの長さ)で、後ろ足で立ち上がると約3〜3.5mもあったそうです。

お腹が空いて凶暴になった、こんな巨大なヒグマに襲われたらひとたまりもありませんね。


開拓小屋の室内

三毛別羆事件復元跡地の観覧は無料で、開拓小屋の中も見ることができます。こんな質素な小屋で冬を越すのは、想像を絶する厳しさだったでしょう。

過酷な自然環境と戦いながら、北海道を開拓してくれた人々には、感謝の気持ちしかありません。


三毛別羆事件復元跡地案内図


開拓にまつわる史実文

跡地には、三毛別羆事件跡地と刻まれた石碑、開拓にまつわる史実文、開拓当時の大木、ヒグマの穴、ヒグマのひっかき傷や足跡もあります。

案内図には、楽しそうな男女が描かれていますが、今にもヒグマが出てきそうな雰囲気。怖くてゆっくりと散策する気にはなれず、急いで撮影を済ませて退散しました。

三毛別羆事件跡地に行く際の注意点

最後に三毛別羆事件跡地に行く際の注意点を紹介します。

・実際にヒグマが出没する可能性があります。音が出るものを持参しましょう。
・携帯電話は圏外で使用できません。
・案内図にはトイレの記載がありますが、設置されていません。
・夜間の見学は危険です。また現地での車中泊は禁止です。
・開拓小屋の中に「来訪者受付簿」が設置されているので記帳しましょう。


三毛別羆事件跡地

住所
苫前町字三渓
電話番号
0164-64-2212(苫前町 商工労働観光課商工観光係)
備考
開設期間 5月上旬~ 10月末
開設時間 開設時間はありませんが夜間の見学は危険です
観覧料 無料

この記事を書いたモウラー

モウラー

都良(TORA)

旭川市在住のフリーライター。旭川を中心に北海道の市町村のそれぞれの魅力を発信して応援。
資格:北海道観光マスター・旭川大雪観光文化検定1級