提供:北海道新聞社
【どさんこのソナエ】vol.3 北海道胆振東部地震を振り返る
2018年9月に発生した胆振東部地震をきっかけに、道民ならではの視点で災害に「備える」ために 北海道新聞社が立ち上げたプロジェクト「どさんこのソナエ」。地震発生から5年を迎え、災害への備えを再度見直し、改めて防災・減災への意識を高めていくため、情報を広く発信していくことを目的に連載していきます。
vol.3のこの記事では、「北海道胆振東部地震を振り返る」。
北海道胆振東部地震から5年。あの時に感じたこと、体験したことから、私たちの防災意識はどのように変わったでしょうか。
今回は、胆振東部地震後の災害にまつわる世論調査の結果を振り返ってみます。
北海道胆振東部地震を振り返る
平成30年9月6日 03:07
震源地:胆振地方中東部
規模:マグニチュード6.7(暫定値)
死者42名、14,632件 ※1の住家被害を出したほか、北海道全域で一時約295万戸が停電、最大68,249戸での断水が発生するなど日常生活を支えるライフラインにも被害が及びました。
※1全壊・半壊・一部破壊の合計数
参考資料: 内閣府平成30年北海道胆振東部地震に係る被害状況等について
調査結果を振り返る
胆振東部地震の発生やその後の全域停電で 防災に対する意識に変化はありましたか?
全道平均より、11ポイントも高い結果に!
札幌市では全道平均を大きく上回る82%の人が「変化した」と答えた一方、釧路 管内、胆振管内では、「以前から意識はあった」が4割を占めるなど、地域によって大きく差が出る結果となりました。
あなたは現在、地震や停電への 具体的な備えをしていますか?
30代の約半数が「今回の地震を受けて」と回答。一方60代以上では、「以前から」の回答が4割を占めました。
「今回の地震を受けて備えをした」 の回答が最も高い結果に。年代別で比べてみると、特に若者にとって今回の地震が防災に取り組む重要なきっかけになったことがわかります。
備えを「以前からしていた」「今回の地震を受けて備えをした」と回答した方に聞きました。あなたがしている備えの中で最も重要だと思うものは何ですか。
食料や飲料水など基本的な備蓄はもちろん、今回の停電を体験し、懐中電灯やラジオの必要性を改めて感じた方も多いのではないでしょうか。
いざという時、すぐに取り出せる場所にあるか、電池は切れていないか、などの確認も合わせてしておきたいものです。
今回の地震が起こった後、インターネット上などで 「数時間後に大地震がくる」「大規模な断水が始まる」といった噂が飛び交いました。あなたはこうした噂を信じましたか。
年代別で見ると、30代以下の層で『信じた』(「ある程度信じた」を含む)が約6割を示す結果に。
やはり、SNSに慣れ親しんでいる若い世代ほど、デマの影響が大きかったようです。
インターネットを活用した情報収集は、刻一刻と変化していく災害時の情報を得るのに役立つ一方で、情報の正確性などに問題があるのも事実。
真偽がはっきりしない情報は拡散せず、各自治体の公式アカウントなど信頼できる複数の情報を元に判断しましょう。
北海道新聞の世論調査 (2018年10月26~28日実施)に基づく