【連載VOL.25】KOREA DO?ソウル編【北朝鮮の風景を一望できる展望台!日帰りOKの観光スポット】
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今週は、北海道新聞社ソウル支局 玉邑記者のコリア通信です。
北朝鮮を眺められる観光スポット
ソウル繁華街から路線バスで約1時間で行ける展望台
ソウルは韓国の中でも北朝鮮との南北軍事境界線に近い位置にあり、北朝鮮の風景を眺められる展望台などの観光スポットに日帰りで訪れることができます。
よく晴れた休日に出かけてみました。
向かったのは、坡州(パジュ)市にある烏頭山(オドゥサン)統一展望台。
ソウルの繁華街にある合井(ハプチョン)駅から路線バスに乗り、1時間ほどで近くまで行くことができます。
韓国には、こうした北朝鮮を望む展望台がいくつもあります。
ただ、多くは民間人の立ち入りが制限された「民間人統制区域」の中にあり、パスポートなどの身分証を提示して、韓国軍の検問を通過しなければ行くことができません。
烏頭山統一展望台は統制区域の外にあるため、自由に見学ができます。
観覧料は無料。
北朝鮮までは川を挟んで2キロほどの距離です。
備え付けの双眼鏡をのぞくと、農村の風景がはっきりと見えました。
収穫を終えた田畑で何か焼いているのか、白い煙がもくもくと上がっていました。
展望台の中には、北朝鮮を一望できるガラス張りのカフェがあります。
また北朝鮮の首都平壌などの街並みをCGで立体的に再現したデジタル映像などを見ることもでき、展示が充実していました。
異色のスタバでコーヒー片手に北朝鮮を一望!
もう一つご紹介します。
ソウルの西隣、金浦(キンポ)市にある愛妓峰(エギボン)平和生態公園にある展望台です。韓国で最近大きな話題となりました。
こちらは民間人統制区域の中にあり、ソウルからのアクセスも良いとは言えませんが、11月末、ここに米国系のカフェチェーン、スターバックスの新しい店がオープンしました。
北朝鮮が見える場所にわざわざ、「資本主義の象徴ブランド」(金浦市)とも言えるスタバを出店させたのです。
オープン直後の週末に訪れてみると、若者や家族連れら多くの人で大盛況。
席は満席で座れず、アメリカーノの提供まで30分以上かかるほどでした。
検問を通らないと行けないなんて、異色のカフェです。おなじみのスタバのコーヒーを片手に北朝鮮を眺めるという珍しい体験をできるためか、人気を呼んでいます。
有料の観光ツアーを利用しなければ行きにくい場所もありますが、韓国各地にあるこうしたスポットを訪れることは、南北関係について考える機会にもなりそうです。