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<6/27更新/出演2組決定!>RSR2024『RISING★STAR ファイナリストライブ2024』ライブレポート!

<6/27更新/出演2組決定!>RSR2024『RISING★STAR ファイナリストライブ2024』ライブレポート!

北海道を代表する夏フェス「RISING SUN ROCK FESTIVAL in EZO」(通称RSR)のステージに立つ権利をかけた最終審査「RISING★STAR FINALIST LIVE」が2024年6月20日に札幌 ペニーレーン24で開催されました。2006年から始まったこのオーディション、今年は417組の応募の中から選ばれたファイナリスト5組が熱いパフォーマンスを披露しました。今年のRSRのステージに立つのは一体誰!? ひと足もふた足も早い真夏の熱気で盛り上がったライブのハイライトを紹介します。

ここで生きてるず

トップバッターは、大阪から参戦したスリーピースバンド「ここで生きてるず」。ステージに登場するやいなやドラムが力強くリズムを刻み始め、さらにギターとベースが加わると会場の熱気は急上昇!
「この街にでっかい太陽をいっしょにつくろうぜ!!!」Gt./Vo.オリュウワタル が叫ぶ。オープニングナンバー「ワールド・ワイド・ワールド」に続き、「かみのこ」ではイントロからオーディエンスの歌声を引き出し、会場が一体感に包まれた。





「太陽に負けないエネルギーの塊を作りたい!」。3曲目「かいじゅう」では、オリュウが笑顔を振りまきながら、「太陽」に見立てた色とりどりの風船を客席に投げ込んだ。楽園のような光景が広がった。



「ユーウツが暴れまくるこの星で〜…紛れもなくここで生きている」。バンド名が折り込まれた歌詞で始まる「彗星ミサイル」。じっくりと気持ちを引き立てるアンセムの展開から一転、中盤のサビでパワフルにテンポを上げると、全観客が思わず腕を振り上げた。



拠点は大阪、ほとんどのオーディエンスが初めて見る「ここで生きてるず」だったが、その壁は最初から存在しなかったかのようだった。バンドと観客が一体となって歌う姿は、ライブハウスの醍醐味を感じさせる最高のパフォーマンスだった。

北風と太陽

「めっちゃ人いるよ」。開演前のまだ暗いステージからメンバーのはしゃぐ声が聞こえた。2組目の「北風と太陽」は札幌出身の4人組。気持ちが昂るのか、Gt./Vo. ヒロトとGt. 広大がステージ上で大きく飛び跳ねている。平均年齢は20.3歳。すでにエネルギーがあふれ出している様子に、期待が高まる。




「『東京 桜が咲いたみたいだよ』なんて僕達に関係ないのに笑って…」
道産子なら、誰もが一瞬で情景を思い浮かべるであろう一節から始まる「四季」。続く「君のはにかむ笑顔は」の歌詞は、人差し指で右頬をさすヒロトがあざとかわいい。エモーショナルなメロディで、オーディエンスを一挙に自分たちの世界に引きずり込んだ。



「このステージに立っていることが、すげぇ奇跡みたいで泣きそう」。ヒロトの感極まった様子のMCの後に、「大事な曲」と言って始まった2曲目「バイバイハニー」。ゆったりとしたリズムに合わせ、高くかすれた歌声が、会場に染み込んでいく。一人一人に語りかけるような歌い方だ。実際、目があった(気がする)。




「石狩の空見たくないですか?def garageで会おう」。最後のMCでヒロトが言った。
みずみずしさと豪快さ、壊れそうな繊細さ、RISING★STARに求めるすべてが詰まった彼らの演奏をもう一度、真夏のステージで聞きたい。


soshaku

若さとエネルギーはじける2組とは異なり、落ち着いた大人の雰囲気で登場したオルタナティブポップバンド「soshaku」。「アラサー会社員」という前情報から、同じくアラサーのMouLa 編集部員も親近感がわく。
そんな印象も演奏が始まると一変。今回のファイナリストの中では最多の6人編成で奏でる迫力に圧倒された。



1曲目の「airplane mode」が始まると、客席は自然と横ノリに。オーディエンスの左右に振る手が揃い、グルーブの心地よさを全身に感じさせてくれる。3人のボーカルのうちの一人、親松(ちかまつ)実のアロハシャツ姿には正直「今の北海道には早いんじゃないのか?」と思ってしまったが、ラップと歌声を聞いて納得!これは熱々の夏にぴったりだ!




オルタナティブロックやR&B、ヒップホップなど様々なジャンルが混ざり合い、1曲ごとにまるで違ったテイストで観客の心と体を揺さぶり続ける。息の合った歌唱とラップを披露した3人ボーカルが圧巻だ。互いに似た声質でありながら、微妙に音域が違う。声量も音域も桁外れの一人が歌っているような迫力がある。

4曲目「chillbayashi」では、スローテンポの心地よいメロディー。MCが「全員で歌えますか?」とオーディエンスを誘い、みんなの声が一つになると会場にあたたかな一体感が生まれた。最終曲「愛のまんま」を聞き終えたときの満足感と寂しさは、夏の終わりすら感じさせるものだった。


Hwyl

「8月、ライジングサンで会おう。よろしく!」。すでに2023年のROCK IN JAPANやMURO FESTIVALに出演を果たしている実力派バンド、Hwyl。1曲目はバンドの代表曲「暮らし」。「ウーバーイーツは贅沢モン」「炊いたご飯ソッコー冷凍」「これが現実ってもんよ」、タイトル通り、日常を淡々と綴った印象的な曲だ。現代的な言葉を散りばめた歌詞に、気だるげな歌い方は、閉塞的な時代を象徴するようだ。世界観に引き込まれ、会場の雰囲気もじっくりと聞くモードに入った。




「同じような思いをしたことがある人に」。そう言ってあきたがギターを置いた。肩の力を抜いて首を回した後、語るように歌い出した「結局他人」。「人を愛すのは面倒くさい」と繰り返す歌詞。その歌声からは、本心が言葉通りではない人間臭さがにじみ出ていた。
とにかくあきたの声がすごいのだ。現代の言葉を取り入れ、つぶやくように自然に韻を踏むが、その言葉の奥には「裏」がある。言葉にしきれないものがすべて声に乗っており、「伝えたい」「聞いてくれ」という叫びがひしひしと伝わってくる。その切実さに胸を打たれる。


5曲目の「さすらい」では、あきたが「ビールでも飲んで好きなように楽しんでね」と笑顔を見せた。客席から手拍子が始まり、会場には多幸感があふれた。そして6曲目、「令和という時代にプッシュしたい曲」と語る「近年、平和な日々が続いたせいで」では、相変わらず愁いをはらんだ歌い方にも関わらず、未来に希望を見出したいというメッセージが込められていた。


楽曲もパフォーマンスも一貫して飾らないシンプルなスタイル。それらが心の叫びをダイレクトに観客に届ける。
愛おしい。一目惚れというより、一度聴いたら愛してしまう。そんなバンドだった。



Arata

トリを飾るのは札幌を拠点に活動する3ピースロックバンド「Arata」。1曲目「眠れぬ夜」から、Gt.Vo.山本新のロマンチックな歌声に魅了される。夜の街を歩くようなリズムやメロディがポップでとにかく心地よい。余裕すら感じさせる安定のパフォーマンスは、聴衆を一瞬で現実から連れ去り、ハッピーな空間を作り上げる。




山本は昨年のRISING★STARで選ばれた「First Love is Never Returned」のギターコーラス。今回、2年連続でファイナリストのステージに立った。FLiNRが「初恋」を歌うバンドならば、Arataは「大人の恋」といったところか。エキセントリックなメロディや危うげな恋を連想させる歌詞が印象的だ。




MCで「ライジングを思い浮かべて作った」と語った、「サニデイズ」。軽快なギターリフが頭から離れないチルポップチューンだ。確かに、夏空の下、ほろ酔い加減で聞いたら最高の気分になれそう。



ラストはついつい身体が踊り出すようなロックナンバー「The magical vacation」。会場を極上のグルーブで包み込み、夢のような時間を締め括った。


今日ここでご紹介したRISING★STAR FINALIST LIVEの出演アーティスト5組の中から、ライブ審査でRISING★STARが決まります。審査結果は6月27日(木)正午!今年はどのバンドがRSR2024の出場権を獲得するのか、心して待ちましょう!

<6/27正午更新>【速報!】RISING★STAR 出演2組が決定!!!

応募総数417組、音源審査とこちらの記事でレポートしたRISING★STAR FINALIST LIVEの審査を経て、今年のRISING★STAR 出場は「Hwyl」と「Arata」に決定しました!!各日def garageのトップバッターを飾ります!!

8月16日(金)出演『Hwyl』


8月17日(土)出演『Arata』


2組のバンドがdef garageでどんなパフォーマンスを魅せてくれるか、今からワクワクがとまりません!みなさんもRSR2024ステージdef garageに集合&応援しましょう!



この記事を書いたモウラー

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