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【LOUDNESS編】札幌でハードロックの祭典!「Hard Rock Night 2024」【ライブレポート PART2】

【LOUDNESS編】札幌でハードロックの祭典!「Hard Rock Night 2024」【ライブレポート PART2】

9月6日(金)、連日猛暑が続いていた札幌でさらに熱い強烈なライブが開催された。道内のイベント会社ミュージックファン(金子淳代表)の設立20周年を記念したスペシャルライブ「Hard Rock Night 2024」だ。

80年代から日本のハードロックを牽引してきた二大バンド「LOUDNESS(ラウドネス)」と「ANTHEM(アンセム)」が競演するというファンにはたまらない、まさにミラクルなライブの模様をレポート。


【ANTHEM編】札幌でハードロックの祭典!「Hard Rock Night 2024」【ライブレポート PART1】はこちら

先行のANTHEMに代わって後攻のLOUDNESSが登場!

 ANTHEM(アンセム)の熱いステージは大盛況のうちに幕が下り、次はいよいよ後攻のLOUDNESS(ラウドネス)の登場だ。SEは2021年リリースのバンド結成40周年記念アルバムのオープニング曲「Rising Sun」。
 
 会場の手拍子に合わせるようにゆっくりと幕が上がり、紅色の光線を浴びながらメンバーが悠然と姿を現すと大歓声が巻き起こる。 行進曲のように重厚なリズムのインストゥルメンタルは、まさに王者の風格を漂わせる。


SEが流れはじめた段階で会場からは大歓声があがる!


ステージに姿を現したLOUDNESSのメンバーはまさに王者の風格を漂わせる


フルスロットルで幕を開けるLOUDNESS

 ボーカル二井原実が「Woo~Yeah!  Sapporo~~~!」とシャウトしながら会場をあおり「Soul on Fire」の小気味良いリフが響き渡る。ラウドネスのライブでは初っぱなから勢いのある曲をぶちかますのが定番だが、それは心得ているとばかりにオーディエンスが一気に加熱。
 
 ファンの視線の先で、曲は高崎晃(ギター)のスリリングなギターソロへと展開していく。いつも感心するのだが、ライブでの高崎晃のギターサウンドは音量、音質ともにずば抜けて素晴らしい。単なる爆音ではなく、自身のみなぎるエネルギーを放出するかのような音圧(まさにラウドネス)が凄まじいのだ。魂の波動といってもいいだろう、これはラウドネスのライブでしか体感できない醍醐味のひとつだ。


高崎晃の強力なギターから放たれる魂の波動!


持ち前のハイトーンで、ときにはブルージーに歌い上げる二井原実(ヴォーカル)


大病を克服し復活を果たした鈴木政行のドラムはタイトで安定感がある(北海道出身)


リズミカルでありながら大地を闊歩する恐竜のようなドッシリした低音を響かせる山下昌良(ベース)


序盤からフルスロットルで爆走する、それがLOUDNESSのライブ!

キャリア40年を超えるハードロックバンドの競演!

 1曲目から十分にヒートアップした会場に、一聴してその曲とわかる美しいアルペジオが流れはじめ、二井原がブルージーなヴォーカルでしっとりと曲の冒頭を歌い上げていく。そう、2曲目は1985年に本格的な世界進出を果たした不滅の名盤「THUNDER IN THE EAST」から「Heavy Chains」だ。この選曲はオールドファンには堪らなかったであろう、高﨑がヘヴィーなリフを刻みはじめると会場からはさらに大きな歓声があがった。
 
 2曲目の演奏が終わったところで、二井原が今回の共演ライブが実現した経緯について説明。「ラウドネスのデビューコンサートは金子代表が担当していて、アンセムともども40年以上の長い付き合い。これからも30年、40年、50年と札幌の音楽を盛り上げてくださ~い!」 と温かいエールを送る。
 
 中盤は「Metal Mad」、「Inflame」、「Fire Of Spirit」など、ドラマー樋口宗孝(2008年死去)を含む2000年代のオリジナルメンバー在籍時にリリースされた代表曲が次々と演奏された。近年はあまり演奏されない名曲のオンパレードにファンは心を鷲掴みにされ、超弩級の音圧にただひたすらに圧倒された。


凄まじい音圧で「気」を放つ高崎晃のギター、これぞLOUDNESSの真骨頂!








エッジの効いた「刀」のような高﨑のギターは圧巻!


長年に渡りLOUDNESSのフロントマンを務めてきた二井原の力強く貫禄あふれる歌唱!

日本のハードロックを牽引し続けてきたLOUDNESS

 終盤に「Crazy Doctor」、「In the Mirror」と80年代初期のヒットナンバーが立て続けに演奏されると、会場の熱狂は最高潮に達し、ラストナンバー「S.D.I.」でステージは締めくくられた。
 
 40年以上に渡り、日本のハードロックを牽引し続け、日本人アーティストによる海外進出の先駆者として数々の功績を残してきたラウドネス。その長い長い道のりは決して平坦ではなかったであろうことは容易に想像できる。メンバーチェンジを繰り返しつつ、一度も解散することなく“メタル道”を進み続けてきた「王者」に、会場のファンからは惜しみない拍手と喝采が送られた。
 
 とくに筆者は長いバンドの歴史の中で、一度も歩みを止めることなく在籍し続けてきた高崎にゆるぎのない強い信念を感じている。この夜のライブパフォーマンスでも髪を振り乱し汗を飛ばしながら、鋭い刀のような切れ味のギターを弾きまくる姿はまさに「メタルサムライ」。その壮絶な気迫に打ちのめされ、心の底から感動したのだった。



猛禽のように鋭い眼光でギターを弾きまくる高﨑晃の姿は「サムライ」を思わせる


まさに圧巻の王者LOUDNESSのステージに会場のオーディエンスは狂喜した


この記事を書いたモウラー

モウラー

AkiraTanisugi

函館在住のフォトグラファーです。土方歳三の肖像写真を撮影した写真師・田本研造をルーツにもつ百年写真館を営みながら、北海道の歴史やアイヌ文化をテーマにカメラとともに旅をしています。かつて婦人生活雑誌の大手出版社で社カメをしていた経験を活かしたくモウラーになりました。音楽はハードロックが大好きです。取材のご依頼などございましたらお気軽にご連絡ください。よろしくお願いします。