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【連載VOL.9】KOREA DO?ソウル編【韓国かき氷「ピンス」】

【連載VOL.9】KOREA DO?ソウル編【韓国かき氷「ピンス」】

カジャ!コリアでは、韓国在住の皆さんからライブ感あふれる情報を毎週配信!
今週は、北海道新聞社ソウル支局 玉邑記者のコリア通信です。

高級でも人気! 韓国の絶品かき氷「ピンス」

ソウルも夏本番を迎えました。

暑さの中、韓国の人たちを引きつけているのが、かき氷「ピンス」です。

ボウルのような大きな皿に、氷や果物、小豆、アイスクリームなどを高く盛ったピンスは、数人でシェアして食べるのが主流。
まさに韓国の夏の風物詩と言えますが、そのピンスが高級化しています。

名門ホテルのピンスは1万円越え?!

最高気温が30度近くまで上がり蒸し暑い休日の午後、南山のふもとにある名門ホテル「ソウル新羅ホテル」へと向かいました。
 
お目当てはホテルのカフェで提供されるアップルマンゴーピンス

驚くべきは価格で、1杯10万2千ウォン(約1万1千円)!! 

めまいがしてきましたが、これは暑さのせいでしょうか?
 
この日、ロビーには入店を待つ人だかりができていました。
1時間20分ほど待った後、やっと入店。
しかし「ピンスの注文が多く、用意するのに時間がかかる」と言われてしまいました。
結局、かき氷が目の前に出てくるまでプラス30分、トータルで1時間50分ほどかかりました。
 
マンゴーは韓国南部の済州島産で糖度が高くフレッシュ。
牛乳で作った氷はなめらかで、ふわふわと口の中で溶けていき絶品です。

家族3人で食べたこともあり、高さ20センチほどのピンスが15分後にはなくなりました。


ソウル新羅ホテルのアップルマンゴーピンス

あたりを見回すと、たくさんの家族や友人、カップルなどが、2~4人でシェアしながら夏のぜいたくを味わっていました。
ピンスが運ばれてくると、まずは写真をパシャパシャ。SNSには鮮やかなピンスの写真があふれています。
見た目が豪華で、「映え」にはぴったりというわけです。
 
ソウル新羅ホテルがこのピンスの販売を始めたのは2011年から。
韓国メディアによると、当時の価格は2万9千ウォンでした。
その後、ソウルのホテルは高級ピンスを競って出すようになり、価格は年々、上がっています。

今年は韓国一の超高層ビル「ロッテワールドタワー」にあるホテル「シグニエルソウル」13万ウォンが最高額です。

自分へのご褒美や家族・恋人と味わう非日常の楽しみ

これだけ高い価格にもかかわらず、なぜ人気なのでしょうか?
 
韓国では、「ささやかだけれど、確実な幸せ」を意味する「小確幸(ソファッケン)」という言葉をよく聞きます。
もともとは日本の作家・村上春樹さんのエッセーに出てくる言葉が由来だそう。

高級かき氷を食べにホテルに行く。その非日常が「ソファッケン」というわけです。
 
もう一つはホテルとバカンスを組み合わせた「ホカンス」文化の定着です。
韓国では新型コロナウイルス禍の頃から、海外旅行へ行く代わりに、近くのホテルで贅沢して、ゆっくりと癒やされる「ホカンス」が流行し始めました。

これが高級かき氷の人気上昇にも一役買っているようです。


カフェで販売されている小豆ピンス

ホテルのピンスはなかなか手の出ない値段ですが、まちなかのカフェなどでは1万ウォン程度のピンスも食べられます。

カフェで食べるピンスも十分においしく、「ソファッケン」をかみしめています。
 
 


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モウラー

가자!KOREA編集部

北海道から発信する韓国LOVERが集まるコミュニティ「가자(カジャ)!KOREA」編集部。文化・食・旅行・語学など毎週韓国のホットな情報を届けていきます♡