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音で伝える店主のこだわり ポッドキャスト「音麺」取材現場で

音で伝える店主のこだわり ポッドキャスト「音麺」取材現場で

音とナレーションでラーメンの魅力を伝えるポッドキャスト番組「音麺」。店内にいるかのような臨場感が伝わり、テンションが上がってきます。先日も番組で取り上げられていたお店につい足が向きました。この番組をどのように作っているのか知りたくて、取材・制作に当たるフリーアナウンサーの猪飼雄一さんの取材現場を訪れました。

「ピチピチ」と音を立てるチャーシュー

訪れたのは札幌市中央区南3西17すずかけビル1階の「ライト食堂」。8月19日に公開された「八杯目 洋食×中華のハイブリッドラーメン!」の取材でした。

8月上旬の静まり返った昼下がりの厨房。店主の藤本直樹さんがオーブンから焼き上がったチャーシューを取り出すと、焼きたての肉から「ピチピチ」と表面の油がはぜている音が聞こえてきました。その店独特の音を追い求めている猪飼さんは「これまでにはない音だ」と満足げ。


焼き上がったチャーシューをのぞき込む猪飼さん

焼き上がったチャーシューをのぞき込む猪飼さん

iPhoneで厨房の音を追いかける

今回取り上げたメニューは「自家製チャーシューのねぎ醤油ラーメン」です。一般にラーメン専門店ではチャーシューをゆでて作ります。オーブンで焼く自家製チャーシューは、洋食メニューが多いこの店ならではのレシピです。

徹底的に手作りにこだわるこのお店。肉は、テンメンジャン、オイスター、しょうゆなどをブレンドした自家製調味料に3日間、漬け込んだ後に焼きます。この日は肉に味を付けるシーンも録音しました。あれ、藤本さん、ずいぶん大胆に肉をもんでいるな。後で聞いてみると「録音しやすいように」と味に影響しない範囲で少々「オーバーアクション」していたようです。先ほど焼いたのは、取材のため事前に漬け込んで用意していた肉だったということで、料理番組ばりの段取りの良さです。

猪飼さんは、野菜を刻んだり麺をゆでたりする藤本さんの手元を追って、録音していきます。


自撮り棒につけた録音用のiPhoneを藤本さんの手元に近づける

自撮り棒につけた録音用のiPhoneを藤本さんの手元に近づける

あのシズル感はこうやって…

いよいよ試食。「づるっずるっ」とラーメンをすする音は、猪飼さん自身が、iPhoneのマイクに向かって録音していきます。そして、食した後に「ぁはーっ」とひと声。あの「シズル感」はこのように作られるのか、と妙に納得しました。それにしても猪飼さん、おいしそうに食べるなぁ……。


おいしそうに麺をすする

おいしそうに麺をすする

集まった音の素材は全部で40分ぐらい。お店で収録した音と自ら読み上げるアナウンスなどを猪飼さんが自身で編集して、約7分の番組に仕上げていきます。音楽や効果音は商用利用可能なフリー素材を使い、機材も数世代前のiPhoneと自撮り棒、iPhoneに取り付ける小さなマイク。制作費を抑えるのもプロの技でしょうか。


編集用のパソコンに向かう猪飼さん

編集用のパソコンに向かう猪飼さん

店主自身が「自分でも食べたくなる」

番組を聞いた店主の藤本さんに感想を聞いてみると「音だけでよく表現するなと感心しました。聞くと自分でも食べたくなるぐらい、かきたてられる感じですね。映像なら直接情報が入ってくるけれども、音は心の中で想像を膨らませることができますね。猪飼さんは事前に綿密に計画を立て、打ち合わせもしたので、協力しやすかった」と振り返っていました。参考にと私も台本を渡されましたが、秒単位で構成が練られていました。

猪飼さんは、味と店主の心意気を音で伝えようと「数ある北海道のラーメン屋を音だけで紹介するグルメ番組」づくりへの挑戦を続けています。いろいろな店を食べ歩き、取材先を探していますが、ポッドキャストという仕組み自体の知名度不足などから断られるなど、苦労は絶えないとのことです。

そんな苦労を経て、店主とのコラボでつくられていくポッドキャスト「音麺」。聞いているだけでテンションが上がり、店に行きたくなる理由わけが分かるような気がしました。



以下は番組をプロデュースしているD2Garage社からのメッセージです。




こだわりの一杯を「音」のみで日本全国に伝えたいお店、オススメしたいお店を募集しています。
調理法にあふれる「音」に自信があるお店からのエントリーをお待ちしています。
フリーアナウンサー猪飼雄一氏が自ら取材に伺います。

取材の依頼はこちらから

この記事を書いたモウラー

編集部

ヒロユキ