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【vol.40】"非効率なイベント"の向こう側
FM北海道アナウンサー/パーソナリティの森本優が週に1度の学校訪問を通して感じたことや出会った学生のことを紹介。開始当初は「非効率」と言われた学校訪問企画から生まれた出会いにあなたも触れてください。

【vol.40】"非効率なイベント"の向こう側

OTOREAL-音現実-

FM北海道「IMAREAL」を担当しているパーソナリティ森本優です。9年前、週に1度学校に取材に行くことを「非効率」と言われました。この連載「非効率の向こう側」では、そんな学校訪問やラジオを通して出会った人や出来事を紹介しています。

2026年2月14日、非効率なライブイベントを開催しました。タイトルは「OTOREAL-音現実-」!これまで出会った学生とアーティスト、そしてリスナーを繋ぐイベントです。「いつかやりたい」から「いまやりたい」と数年前に思いました。それでも北海道でイベントをやるのはハードルが高く、現実的ではありませんでした。

番組開始当初に思った「いつか」を、「いま」と思った3年前。そこから時間も経ってしまいました。2025年春、独立した私はよりイベントへの思いが強くなり、FM北海道を説得。2025年夏頃から札幌のイベンター「マウントアライブ」と相談を始めました。

一番の難題は「アーティストのライブステージに学生も参加させる」というイベントの核となる部分。ここをクリアさせるためには色々な調整が必要です。きっと世の中にはさまざまなところで調整してくれている人がいるんだと思う日々です。正直これが無ければ簡単です。時間を取ることもありません。しかし我々がやりたいことは学生コラボライブ。非効率な日々が始まりました。

そこから数ヶ月、学校と出演してくれることになったナナヲアカリさん、宮川愛李さんと連携しライブステージでの演出を模索していきました。今回ステージに立つ学生は3組。オープニングアクトとしてSITバンド札幌国際情報高校吹奏楽部が出演。ナナヲさんステージには札幌旭丘高校チアリーディング部、宮川さんのステージには札幌南高校書道部が出演します。

気付けばイベント当日。2組が一緒にリハーサルをするのは本番当日。全員がプロ意識を持って準備してこないと不可能。当日アクシデントもあるかも・・・という不安は一瞬で消えていきました。オープニングアクトのSITバンド札幌国際情報高校はリハーサルから圧巻のステージングを見せ、スタッフや出演者からの大きな拍手が響きました。さすが年間130公演を行う吹奏楽部!準備は万端でいざ本番!

SITバンド札幌国際情報高校
-セットリスト-
1:勝手にシンドバッド / サザンオールスターズ
2:360° / miwa
3:アイドル / YOASOBI
4:ゲバゲバ90分

お客さんの熱量も高く会場の雰囲気はすでに最高潮!大人になると吹奏楽部の演奏を見ることがない人もいます。そういった方にも聞いてもらえる良い機会になりました!卒業式前の最後のイベント出演ということで、出演してくれた学生の皆さんからも嬉しい言葉をもらいました。毎年のように学校訪問していた皆と一緒にステージを作れたことが嬉しかったです。

LIVE ACT -宮川愛李-

宮川愛李さんは2022年4月からIMAREAL内のコーナー「イマレコ!」を担当してくれている歌手。東京都式根島出身で、トークスキルの高さから北海道のラジオレギュラーという異例の出演でした。彼女にとっては「北海道のライブ出演」は初。ラジオというのは面白いもので、定期的に同じ声や音楽を聞いていたリスナーは目の前にその人が現れ、その曲を歌った時に笑顔になり、涙をすることを実感しました。

学生コラボパートは「弱虫」という楽曲。この曲はIMAREALリスナーから歌詞に入れてほしいワードを募集し、宮川さんがセルフプロデュース。番組にとって大切な曲でもあります。この曲の歌詞を札幌南高校書道部が書道作品として完成させ、ステージで披露しました。ビジョンに映る歌詞を見ながら歌を聞くことはあっても、歌詞が書道になって目の前で披露される経験はなかなかできません。少し緊張気味の札幌南高校書道部の皆は本番になると、笑顔で体を揺らしながら楽曲に合わせて作品を見せてくれました。「君のイマにエール!」という言葉は番組の応援コール「イマリエール!」を引用したもの。フロアの皆さんが拳をあげている姿にグッときました。

-セットリスト-
1:ただし好きとは言ってない!!
2:仮、おとぎ話
3:愛恋路
4:アオレイド
5:スフィア
6:タンバリンの鳴る丘
7:メランコリック
8:Sissy Sky
9:キミトソーダ
10:弱虫(書道部コラボ)

LIVE ACT -ナナヲアカリ-

初インタビューは3年前。ナナヲアカリは私にこう言いました。「きっと長い付き合いになりますね」と。インタビューしている時から波長が合った。その辺の波長とは違います。私も「きっとこの人とはまた会える」と感じていました。楽曲リリースのたびに番組に出演してくれるようになり、2025年夏には一緒に学校訪問にいきました。その時に行ったのが札幌旭丘高校チアリーディング部でした。まさか半年後に同じステージに立っているなんて。私は想像を・・・できていました!

チア部の所属部員は約30名。全員がステージに立てるわけではありません。今回は学内オーディションを行い、選抜された8名が同じステージに立ってくれました。キラッキラの笑顔はチアの精神と同じように会場のお客さんを元気づけてくれました!コラボ楽曲の1つ「アイがあるようでないようである」はダンサーを入れて披露したことはない楽曲。ナナヲさんにとっても初の試みをこの場で挑戦してくれました!結果、大成功!

-セットリスト-
1:なんとかなるくない?
2:チューリングラブ
3:キュートフィクション
4:どうやったって
5:わかんないセブンティーン
6:アイがあるようでないようである(チア部コラボ)
7:明日の私に幸あれ(チア部コラボ)
8:恋愛脳
9:全部ホントで全部ウソ
アンコール:学校だるい学校だるい学校だるい

このイベントは半年でできたわけではありません。吹奏楽部の取材を始めたのは2年前、書道部は8年前、チア部は9年前です。イベント時間の2時間半を作るために「9年」使いました。なんて非効率なイベントでしょう。こんなイベント他にはありません。イベントを終えた全員が「2回目もやろう!」という言葉を発していました。また非効率な日々が始まります。



この記事を書いたモウラー

ゲストモウラー

森本 優

ラジオパーソナリティ/プロデューサー
1991年6月3日生まれ / 高知県出身
毎週(金)18:00~22:00 FM北海道「IMAREAL」担当。
2021(令和3)年度日本民間放送連盟賞ラジオ生ワイド部門で最優秀賞受賞。
音楽を聴きライブに参加しバスケを見るのが好き。