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【vol.36】学生芸術祭2025
FM北海道アナウンサー/パーソナリティの森本優が週に1度の学校訪問を通して感じたことや出会った学生のことを紹介。開始当初は「非効率」と言われた学校訪問企画から生まれた出会いにあなたも触れてください。

【vol.36】学生芸術祭2025

北海道札幌国際情報高校〜華道部〜

今年もやってきました!やってくることができました!「IMARAEL〜学生芸術祭2025〜」!非効率の向こう側、この連載の軸であるFM北海道「IMAREAL」で行っている学校訪問で出会ってきた学生に発表の場を作る、保護者の皆さんには見てもらうきっかけを作る。これを目的に新型コロナウイルス蔓延時期に生まれた企画です。昨年から会場は札幌市内の商業施設「ル・トロワ」になり、学生による作品の展示やパフォーマンスを3日間楽しんでいただきました。

出展校として市立札幌大通高校書道部、札幌南高校書道部、札幌創成高校写真部、北海高校新聞局、市立札幌平岸高校デザインアートコースの皆さんが参加してくれました。それぞれの学校には事前に足を運び、学生にインタビュー。どんな思いで部活動に励んでいるのか、展示に向けての意気込みをラジオで紹介しました。放送を聞いていた人はこのイベントを更に楽しむことができる、事前オーディオコメンタリー形式です。

パフォーマンスは1日2組、合計4組の部活動が出演してくれました!まずは北海道札幌国際情報高校華道部!こちらは2年連続の出演となりました。というのも、昨年のイベント中にル・トロワのスタッフの方が「来年もやりましょう!華道部は入れてください!」と熱烈オファーがあったのです!日常生活の中で「生け花パフォーマンス」を見ることがある人は多くはないと思います。だからこそ心に残ってくれたようです。

今回も対戦形式でした。実際に使用する生花(花材)と流木などが置かれ、「よーい始め!」の合図と共に一礼。自分が使いたい花などに向かって一目散に向かいます。使いたいものを手に取れるかわからない、使用する花器によってもバランスは変わる。瞬発力と対応力を求められるのが生け花パフォーマンスです。花の向きが正面なのか、しっかり立っているのか、色々な視点が審査対象です。しかし最終的には「自分が素敵だと思った方に票を入れる」というシンプルな判断をします。試合に出場した4人ともが独自性をもった素敵な作品を仕上げ、判定するのが難しかったです!パフォーマンス終了後には使ったお花を花束にしてプレゼントするのも魅力的。学生や保護者の皆さんにも素敵な贈り物になりました。


北海道札幌国際情報高校〜華道部〜

札幌南高校〜書道部〜

札幌南高校書道部は番組開始初年度から伺っているので8年以上応援している部活です。毎年部活の雰囲気が変わるのが面白い!職人気質な生徒が多い時期があれば、和気藹々はしゃいでいる生徒が多い時期と、色々な先輩を見てきました。今はどちらも共存しているように感じ、熱狂的なイマリアルリスナーの子もいました!

披露してくれたのは音楽に合わせたパフォーマンス。SEKAI NO OWARI「RAIN」とSnowMan「ナミダの海を越えて行け」の歌詞を書にしたものでした。

驚いたのは黒墨だけでなく、黄色の墨を作って、2本の筆を重ねて書いていたこと。さらに、霧吹きなども使い作品に彩りを加えていました。書道は自由だ!そう思わせてくれる素敵なパフォーマンスとなりました。札幌市内のイベントなどにも出演しているので、見かけた際には足を止めてあげてくださいね。


札幌南高校〜書道部〜

市立札幌大通高校〜書道部〜

2日目!トップバッターは大通高校書道部。8名という決して多くはない人数ながら、伝統である書道パフォーマンスを続けています。先生も熱心で、他の部活の先生たちもやってくるほど注目してくれていました。

描いてくれたのはライラックとグッドラックを合わせた造語「Liluck」。そうです。英語、アルファベットなんです。その周りには「友情」「思い出」「幸せ」「青春」という彼女たちが今まさに向き合っていることを言葉にして表現しました。

パフォーマンスが終わって保護者の方が声をかけにきてくれました。「実は娘の部活をしている姿を見るのが初めてなんです。素敵な機会を作っていただきありがとうございました。」と笑顔で話してくれました。この言葉を聞けただけでやった意味がありました。


市立札幌大通高校〜書道部〜

札幌静修高校〜ダンス部〜

最後は札幌静修高校ダンス部!毎年20名ほどが入部する大所帯のダンス部!個性を出しながらも統一感を見せなければいけないのがダンスの難しさ。1人1人に目を向けると、今年から始めた1年生が一生懸命に踊る姿、センターとして自信を持って踊る姿、目と目を合わせて微笑みながら踊る姿、それを周りから声を出して応援している姿、全てが美しかった。

大勢の女子の中にいる男子2名も、しっかりと役割を果たしていました。踊っている時と私服に戻った彼女たちでは表情がまるで違うのが面白い。本当にかっこよかったです。

今回、4組ということで正直選ぶのが大変でした。出てほしい学校、出たいと言ってくれる学校がたくさんあるからです。毎週学校に行くという、8年半前に「非効率」と言われていたことを続けた結果、こうしたイベントを実施できるまでになりました。できれば来年もやりたい。他にもダンス部だけのイベントとか、書道部、茶道部、華道部などを集めるイベントも楽しそう。軽音楽フェスやっちゃう?なんていろんな発想が浮かびます。次の機会にはあなたもぜひ!


札幌静修高校〜ダンス部〜


この記事を書いたモウラー

ゲストモウラー

森本 優

ラジオパーソナリティ/プロデューサー
1991年6月3日生まれ / 高知県出身
毎週(金)18:00~22:00 FM北海道「IMAREAL」担当。
2021(令和3)年度日本民間放送連盟賞ラジオ生ワイド部門で最優秀賞受賞。
音楽を聴きライブに参加しバスケを見るのが好き。