
【連載VOL.59】KOREA DO?釜山編【人口流出が止まらない釜山と最近発表された驚きの少子化対策】
カジャ!コリアでは、韓国在住の皆さんからライブ感あふれる情報を毎週配信!
今週は、釜山在住の人気インスタグラマー、えぎさんのコリア通信です。
消滅の危機⁉ 釜山の人口減少問題
ご存じでしょうか?
釜山は韓国の広域市の中でも「消滅危機都市」に指定され、将来が危惧されています。
日本のメディアでも取り上げられた話題です。
観光で訪れた方の多くは「そんなふうには見えなかった」と驚かれますが、実際に釜山で暮らす人たちは何年も前からこの状況を静かに見つめ、危機感を抱いていたように思います。
若者たちはより多くの仕事を求めてソウルへ移り、釜山に残る人は少なくなっています。
私の韓国の知人たちも、いとこや兄弟がみんなソウルに行ってしまいました。
日本でも地方の人口減少は大きな課題ですが、“韓国第2の都市・釜山”が同じ問題に直面しているのは、なんとも切ないことです。
観光地としての釜山はいつも華やかで、外国人観光客の訪問者数は年々増加傾向にあります。
しかしその裏では人口流出が止まらず、2040年には現在の約330万人から285万人に減少すると予測されています。政府は新都市の開発よりも「既存のマンションの再開発、再建築」に力を入れようとしています。
少子化対策に自治体も本腰
先日、家族で釜山・機張(キジャン)にオープンした「アンデルセン童話の森」という公園に行ってきました。
釜山市民が予約制で利用できる室内遊び場は予約競争が激化するほどの人気ぶりで、こうした子ども向け施設も少しずつ増えています。
また、釜山・中区では出産支援金の大幅な引き上げを今年10月から実施することが決まりました。
中区といえば日本人観光客にも人気の南浦洞やチャガルチ市場があるエリアですが、地域の合計特殊出生率は0.30人と全国最下位で、人口もこの10年間で約1万人減少しています。
来年からは子どもが生まれた翌年から6年間、毎年150万ウォン、最後の年に100万ウォンを支給する制度が始まります。
少子化と人口減少に歯止めをかける狙いがあります。
釜山市民の一員として人口が増え、もっと産業が発達し、釜山市全体が活気ある街になればと願っています。
微力ながら、これからも“釜山”という街の今を発信し続けていきたいと思います。
えぎさんのInstagramはこちら↓

