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積丹に宇宙船? いえいえ60年ぶりに里帰りした灯台のレンズです

 灯台のある海辺の風景は、旅情をそそりますよね。GPSなど航海を支える機器が発達した現代でも、灯台は暗い海を照らし、船の安全を守る役割を果たしています。
 積丹半島にある神威岬灯台で大正から昭和にかけて約60年間使われていた灯台のレンズが、神威岬自然公園内の「カムイ番屋」の2階で展示されているということでしたので、見に行ってみました。


カムイ番屋の2階に向かう階段

カムイ番屋の2階に向かう階段=写っているのは筆者ではありません

 積丹町のウェブサイト[神威岬灯台第一等不動レンズ里帰り記念展示の一般公開について - お知らせ]によると、レンズはフランス製で1923年から1960年まで神威岬灯台で使用され、その後大阪府内で展示されていたとのこと。

 宇宙船のような形ですが(宇宙と言えばここに来る途中に余市宇宙記念館がありました…)、


 近づいてみるとガラスがつなぎ合わされています。


 レンズの仕組みや歴史の解説、手書きの気象記録資料など展示も充実していました。レンズは高さ約3メートル、直径約1.8メートルで「第一等不動レンズ」と呼ばれるもので、このレンズが国内で唯一現存する大変貴重なものとのことです。神威岬灯台は1888年に開設され、北海道では5番目に古い灯台。開設当時は灯油ランプの周りに反射鏡を配置し、光を出していたようです。


大正時代の気象記録

大正時代の気象記録

 かつては灯台守やその家族が神威岬の官舎に住み込んで灯台を守っていましたが、生活環境は大変厳しかったとのこと。1912年には、買い出しのため海岸沿いを歩いていた灯台守の家族3人が荒波に巻き込まれて亡くなる事故が起こり、海難を繰り返さないために村人がトンネルを掘削した歴史などが展示で紹介されています。灯台は、展示されているレンズが引退した1960年に無人化されたそうです。

 他にも貴重な展示物や紹介ビデオなど見ごたえ十分です。気になる方はぜひ見に行ってください。

 ちなみに私が行った日は天気がとても良く、神威岬の先端まで足を延ばしました。


神威岬の先端から日本海を望む

神威岬の先端から日本海を望む

 今の灯台です。


現在の神威岬灯台

現在の神威岬灯台

 帰りには「岬の湯しゃこたん」で、温泉露天風呂からの風景とサウナを楽しみました。
 岬の湯しゃこたんはTripEatで詳しく紹介されています。

 本年度の公開は、8月26日から10月末までのカムイ番屋営業期間中、午前9時半から午後4時までで、入場は無料です(荒天時、カムイ番屋の休業中は休館)。


この記事を書いたモウラー

編集部

ヒロユキ