道内の観光・グルメ・おでかけ情報満載 MouLa HOKKAIDO(モウラ北海道)

札幌の夏を彩る10回目の記念開催!SAPPORO CRAFT BEER FOREST 2025 & クラフトビールの楽しみ方

札幌の夏を彩る10回目の記念開催!SAPPORO CRAFT BEER FOREST 2025 & クラフトビールの楽しみ方

大自然に囲まれたクラフトビールの楽園で過ごす至極の2日間

北海道の短い夏を彩るクラフトビールのイベント「SAPPORO CRAFT BEER FOREST 2025」が、今年も札幌ばんけいスキー場で開催されます。札幌発のクラフトビールイベントとして2013年にスタートし、今年は記念すべき10回目の開催になります。毎年夏の札幌の風物詩として多くのビール愛好家に愛され続けています。

今年は2025年7月12日(土)〜13日(日)の2日間にわたって、全国のクラフトビール愛好家が集結します。北海道内はもちろん、全国的にもこれほどまでのスケールでクラフトビールに特化したイベントの開催は珍しいんじゃないでしょうか。

この記事では、「SAPPORO CRAFT BEER FOREST 2025」の魅力とともに、ここ数年、耳にするクラフトビールって?という初心者の方にも、このイベントはもちろん、クラフトビールを味わう楽しさをご紹介します。

クラフトビールとは?基礎知識と楽しみ方


「クラフトビール」という言葉を耳にする機会が増えましたが、実際にどのようなビールなの?普段はあまり目にしない、おしゃれなラベルのビールのこと?そんなクラフトビールビギナーの方のために、また、「SAPPORO CRAFT BEER FOREST」を楽しむためにも、まずはクラフトビールの基礎知識を。

クラフトビールの定義と特徴


クラフトビールとは、小規模な醸造所が伝統的な原料と製法で作る個性豊かなビールのこと。大手ビールメーカーの大量生産品とは異なり、造り手の創意工夫とこだわりが込められた「手工芸品」としての側面をもつことから「クラフト〜」と呼ばれるようになったといわれています。それ以前、日本では「地ビール」と呼ばれていたものは、クラフトビールとほぼ同じものを指します。

大手ビール会社のビールとの違い

生産規模

大手メーカー:年間数百万キロリットル単位の大量生産

クラフトビール:小規模醸造所での少量生産(年間数千リットル〜数万リットル)

原料へのこだわり

大手メーカー:コストと安定した供給を重視した原料の選択

クラフトビール:高品質な原料を厳選し、地元産材料を積極的に使用

味の多様性

大手メーカー:万人受けする飲みやすさに重点を置き研究、開発された味

クラフトビール:醸造家の個性が反映された独創的な味わい

クラフトビールの魅力


クラフトビールの最大の魅力は、その圧倒的な多様性にあります。色・香り・味わい・喉ごしの組み合わせが無数に存在し、造り手によって個性が大きく異なります。

1. 無限の味のバリエーション

世界中には100種類以上のビアスタイルが存在するといわれ、醸造家の数だけ異なる味わいが生まれます。甘いもの、苦いもの、酸っぱいもの、フルーティーなもの、スパイシーなものなど、想像を超える味の多様性があります。

2. 地域性と季節性

その土地の気候や文化、地元の農産物を活かして作るのが盛んなのもクラフトビールの特徴。その地域ならではの個性が楽しめます。

3. 醸造家との距離の近さ

小規模醸造所だからこそ可能な、造り手との直接的なコミュニケーション。ビールに込められた想いや製造ストーリーを直接聞けるのは、クラフトビールならではの醍醐味です。

4. 革新的な醸造技術

伝統的な製法を大切にしながらも、新しい技術や原料に挑戦する姿勢。従来のビールの概念を覆すような革新的な商品が次々と生まれています。

クラフトビールの主なスタイル(種類)


「SAPPORO CRAFT BEER FOREST 2025」の会場でも出会える代表的なビールスタイルをご紹介します。事前に特徴を知っておけば、当日の試飲がより楽しく充実したものになるはず!自分の好みに合うスタイルを見つけるのも楽しみのひとつです。

IPA(インディア・ペール・エール)|ホップの苦味と香りが特徴

18世紀にイギリスからインドへの長期航海のため、保存性を高めて作られた歴史あるビール。大量のホップが生み出す華やかな香りと心地よい苦味が魅力。柑橘系、トロピカルフルーツ、松など様々なホップの個性が楽しめる、クラフトビールの中では定番のスタイルです。

スタウト|黒ビールの代表格、濃厚でクリーミー

ローストした大麦麦芽が生み出す深い黒色と、コーヒーやチョコレートを思わせる香ばしい風味が特徴。見た目のインパクトとは裏腹に、クリーミーで滑らかな口当たりが楽しめます。アイルランドの「ギネス」が有名ですが、日本の醸造所も独自の個性を活かした美味しいスタウトを醸造しています。

ヴァイツェン|小麦を使った白ビールはフルーティーで軽やか

小麦麦芽を50%以上使用したドイツ発祥の白ビール。バナナやクローブのような独特な香りと、小麦由来のまろやかで軽やかな口当たりが特徴。苦味が少なく、フルーティーな味わいのため、ビール初心者や女性にも人気が高く、暑い夏にぴったりの爽やかなビールスタイルです。

セゾン|ベルギーが発祥のスパイシーで複雑な味わい

農家が夏の農作業時に飲むために醸造していた歴史を持つベルギーの伝統的なビール。特殊な酵母が生み出すスパイシーで複雑な香味が特徴で、ペッパーやハーブのような風味が感じられます。ドライで軽やかながらも奥深い味わいで、食事との相性も抜群の玄人好みのビールです。

サワーエール|酸味が特徴的な個性派ビール

乳酸菌や野生酵母を使って、意図的に酸味を付けた革新的なビールスタイル。レモンやライムのような爽やかな酸味から、ヨーグルトのようなまろやかな酸味まで幅広い表現が可能なサワーエール。フルーツを加えたものも多く、ビールの概念を覆す新しい味わいとして注目を集めています。

日本 / 北海道のクラフトビールシーン

日本のクラフトビールは1994年の酒税法改正をきっかけに本格的にスタートしたといわれています。酒税法改正でビールの最低製造量が大幅に引き下げられたことで、小規模な醸造所が増え、現在では全国に900を超える醸造所が存在し、それぞれが独自の個性をもつビールを醸造しています。

日本のビールの歴史は、1876(明治9)年にドイツで醸造法を学んだ日本人技術者らが集まり、サッポロビールの前身となる「開拓使麦酒醸造所」を作ったのが始まり。そこで、初めて日本人の手による本格的なビールが醸造されたという点では、北海道はビールの発祥地ともいえるようです。

そんなバックボーンがあるからなのか、札幌・小樽・富良野・函館など、道内各地に個性的な醸造所が点在し、それぞれが北海道らしい特色あるビールを生み出しています。

クラフトビール初心者へのアドバイス


まずは軽やかなスタイルから
クラフトビール初心者の方は、ヴァイツェン(白ビール)やピルスナーなど、軽やかで飲みやすいスタイルから飲み始めるのがおすすめ!IPA(インディア・ペール・エール)のようなホップの苦味と香りが前面に感じるものよりは入りやすいはずです。

先入観を捨てよう
「ビールは苦いもの」という固定観念を捨てて、様々なスタイルに挑戦してみてください。フルーツの甘さを感じるものや、デザートのようなビールも存在します。

少量ずつ楽しむ
いい意味でクセのある味というか、特徴的な味をもつのがクラフトビールの魅力のひとつでもあるので、一度にたくさん飲むのではなく、少量ずつ様々な種類を味わって、自分の好みを発見していくのがおすすめです。

「SAPPORO CRAFT BEER FOREST 2025」の楽しみ方


全国各地から厳選されたクラフトビールメーカーが集結し、造り手自らが注いでくれ、こだわりのビールを堪能できる貴重なイベントとして人気の「SAPPORO CRAFT BEER FOREST 」。今年は節目となる10回目の開催ということで、特別な企画も用意されています。

10回目の開催を記念したスペシャルなビールも登場!




それは10回目の開催を記念したオリジナルビールのリリース!札幌のクラフトビールの名店「Streetlight Brewing」で仕込んだスペシャルなクラフトビールは、なんと10種類のホップを使ったペールエール!これだけの種類のホップを使うビールは珍しく、今回のイベントの目玉のひとつといえます。

注目すべきポイント




1. 全国から集まる100種類以上のクラフトビール


日本全国の個性豊かな20のブルワリーが一堂に会し、合計100種類以上のクラフトビールがラインナップされます。普段は現地でしか味わえない限定ビールや、醸造所の代表作まで幅広く取り揃え、IPA・スタウト・ヴァイツェンなど多彩なスタイルから、きっとあなた好みの一杯が見つかるはず。

2. ゲストブルワー(醸造家)との直接対話が楽しめる

各ブルワリーの造り手が会場に駆けつけるので、ビールに込めた想いや製造秘話を直接聞けます。「なぜこの原料を選んだのか?」「どんな味を目指したのか?」など、貴重な話が聞ける絶好のチャンス。ビール愛がさらに深まる特別な体験になることでしょう。

3. 会場はスキー場!まさに北海道らしい大自然の中でビールを味わう

札幌市内とは思えないほど豊かな自然に囲まれた会場は冬はスキー場!初夏の北海道らしい心地良い気候の中、澄んだ空気と緑豊かな景色の中で飲むクラフトビールは格別の味わい。

4. ビールに合う多彩なフードメニュー

北海道産の新鮮な食材を使った料理から名物グルメまで、ban.K(ばんけいスキー場)名物のジンギスカンをはじめ、フードコート、フードカーエリアには人気店によるビールとの相性抜群なフードが勢揃い!お好きなビールスタイルに最適なペアリングを体感できるはずです。

5. 音楽ライブやブルワーのトークショーなどのステージプログラム

森の中に響く音楽ライブが会場の雰囲気を盛り上げ、ビールの美味しさをさらに引き立てます。ブルワーのトークショーも見逃せません!音楽フェスともまた違ったこのイベントならではの、芝生の上で音楽を聴きながらゆったりと味わうビールは、ちょっとした非日常体験となるはず。


SAPPORO CRAFT BEER FOREST 2025

住所
札幌市中央区盤渓410番地 (さっぽろばんけいスキー場)
営業時間
2025年7月12日(土)〜13日(日)
両日とも12:00〜18:00(ラストオーダー30分前)
備考
チケット(金額はすべて税込)
・1日参加チケット 4,500円
 ビール券5枚+リユースカップ付(1日有効のリストバンド)
 ※オンラインチケット、紙チケットあり
・両日参加チケット 5,000円
 ビール券5枚+リユースカップ(2日有効のリストバンド)
 ※紙チケットのみ
 ※500枚限定、実行委員会店舗のみの販売
・ノンアル参加チケット 1,000円
・当日ビール券(1杯) 700円

オンラインチケットはこちらから

SAPPORO CRAFT BEER FOREST 公式インスタグラム

SAPPORO CRAFT BEER FOREST 公式X

初心者も楽しめる参加のコツ

「SAPPORO CRAFT BEER FOREST 2025」は、クラフトビール初心者の方でも十分に楽しめるイベントです。とはいえ、アルコールが入るイベントなので、初心者ならずとも、以下のポイントを押さえて参加しましょう。

1. 少量ずつ試飲|様々な種類を少しずつ味わってお気に入りを見つけよう

少量ずつ多くの種類を試すのがおすすめ。「SAPPORO CRAFT BEER FOREST 2025」ではビール券が5枚付いていますが、友人とシェアすれば、それ以上のビールが楽しめます。最初は軽やかなヴァイツェンから始めて、徐々に個性的なスタイルに挑戦。味覚がぼやける前に、自分の好みの傾向を見つけることができるし、より充実したビール体験が楽しめるはずです。

2. 水分補給|アルコールと一緒に水もしっかり摂取

アルコールには利尿作用があるため、脱水症状を防ぐために水分補給は必須!ビール1杯につき、同量程度の水を飲むのがベストです。特に夏の屋外イベントでは熱中症のリスクも高まります。こまめに水分を取りながら楽しい時間を過ごしてください。

3. 食事も忘れずに!|空腹でのアルコール摂取は避けるべし

空腹時のアルコール摂取は酔いが回りやすく危険です。会場では北海道の美味しい食材を使った料理が多数用意されているので、ビールと一緒に楽しむべきでしょう。特にソーセージやチーズなどの脂質を含む食品は、アルコールの吸収を穏やかにするそうでビールとの相性も抜群です!

4. 醸造家に質問|分からないこと、興味あることは遠慮なく聞いてみる

各ブースにいる醸造家は自分のビールを愛し、多くの人に知ってもらいたいと思っています。「どんな味ですか?」「初心者におすすめは?」など、気軽に声をかけてみてください。造り手ならではの貴重な話が聞けて、ビールがより美味しく感じられるはずです。

5. ノンアルコール派の方へ:アルコールが飲めない方向けのドリンクも用意

アルコールが苦手な方や運転される方、妊娠中の方も安心してイベントを楽しめるよう、ノンアルコールビールやソフトドリンクも用意されています。アルコールを飲まずとも、雰囲気を味わいながら会場の特別な空気感を充分感じられるはずです。

さいごに

「SAPPORO CRAFT BEER FOREST 2025」は、多様なクラフトビールと造り手の情熱が融合する特別な場です。普段のビール体験とは一線を画す、驚きと発見に満ちた味わいの世界が広がっています。

10回目の記念開催となる今年は、これまで以上に充実した内容で、全国から集まった造り手こだわりのクラフトビールを味わいながら、音楽と美味しい料理、そして新しいビールとの出会いを楽しめる2日間になるはず。

札幌の初夏を彩る特別なイベントに、ぜひ足を運んでみてください。
北海道の澄んだ空気の中で味わうクラフトビールは、きっと忘れられない思い出になるはずです。


この記事を書いたモウラー

副編集長

Kacko-A

[ A ](カッコエー)という屋号で、札幌を拠点に広告・ウェブサイトのクリエイティブディレクション、ウェブメディアの編集・ライティング、イベントやラジオ番組の企画など、いろいろやってます。