北海道下川町で暮らす個性豊かな移住者たち。この町の魅力とは?
この間、モウラー仲間のタチバナユミコさんに「ぜひ下川に⾏ってみて!⾯⽩い⼈たちも紹介するから!」と勧められたので北海道上川郡にある下川町に行ってきました!
面白い人たち?!それは気になる…!ということで、一体どんな人たちなのか、お話をたくさん聞くことができましたのでご紹介していこうと思います!
そして美味しいご飯のお店も教えてもらえたので、気になったら是非足を運んでみて♪
知る人ぞ知るお店「レストラン モレーナ」
札幌から車で約3時間半。下川町に到着してまず向かったのは『レストラン モレーナ』。
こちらのお店では、世界を旅したマスターがインドの村に住んでいた時に作り方を覚えたカレーを提供されています!
お店は、マスターとご友人の手で古民家を改装し1995年に開店さて、今では地元でも人気のお店になっているのだとか。
お店の前ではワンちゃんがお出迎えしてくれました( ˘ω˘ )
店内はまるでジブリのような・・、映画の世界に入ったような静かな空間で、時間を忘れられます。
注文したのは「具だくさんの野菜カレー」(800円)です!
こちらのカレーは塩とスパイスとオーガニックの野菜だけで作られているのだとか。
柔らか~く煮込まれた野菜は、スプーンでスッとほぐれてトロトロで、甘みも良く出て大変美味!
カレーもスパイスの香りがしっかり感じられて、ご飯と相性ピッタリ。
中央の添えられたヨーグルトもちょっと混ぜて食べるとまた違うまろやかな味になってすごく楽しめました!お米は少し固めの炊き上がりで私好み(´・ω・)
ごちそうさまでした。
石田 賢二さん~東京から下川町へ
さっそくモウラー仲間のタチバナユミコさんと共に、東京から下川町へ移住してきたという石田 賢二さんにお会いし、お話を聞いてみました。
実は石田さん、目が見えずらいようなのですが、全然そんなこと感じられないくらいアクティブな方でした!
移住先に北海道の下川町を選んだワケ
北海道には妻と2人で旅行でよく来ていました。かれこれ25年前の話ですが。
当時は「北海道はでっかいどお~」的でどこもかしこも見慣れない広々とした風景やひんやり気持ちいい風を満喫していて楽しい一色の旅行をしていた時期で、その頃は移住は全く考えていませんでした。
結局、30年くらい毎年北海道に通っているうちに、観光よりも、町や暮らし、地域に興味が向き始めました。そのころから地方を歩き回り将来的に「北海道で暮らせるようになれたらいいな」と漠然と思っていました。大きく動いたのは昨年末にタウンプロモーションと繋がってからです。移住という選択、どのようなステップを踏むのか、そのためにはいつ何を始めればいいか、お試し暮らしって何?、どのくらいお金が必要等を現実的に考え、検討し、具体化していった結果年度末での退職が一番いい選択と思えたのでこの時期が具体的な移住を決定付けた時だと思います。
それで、じゃあどこが良いのかなって『移住 北海道』で調べると最初は東川って出てきたんです。
でも、東川が移住者が多すぎちゃって。人口の半数以上が移住者になっているって話なのでお試しもできないし、住まいも見つけられないっていう状況らしいので。そこで2番目に出てきたのが下川だったんです。
下川にちょっとお話したら『どうぞ、いつでも来ていいよ』って言ってもらえました。
下川町での暮らし
お試しで来ていた2か月間はコテージで滞在しているだけだったので、行けるところまで行ってみようということで興部やバス乗り継いで幌加内まで行きました。
後は自転車にも乗ってますね、一応0.1くらい視力はあって信号はとりあえず見えてるので。
やっぱり自分でできる範囲でやることにしています。人を巻き込むのが嫌なのでやれる範囲で。
そうだなあ、町内の床屋さん行って、こんな感じだったよみたいなのを書いたりしていますね。
みんな3千人のちっちゃい町っていうのが、とても不便なんじゃないの?暮らしがままならないんじゃないの?というようなことを思っているようなんだけど、そんな人たちにも向けて、こんな感じですよとか、ちょっと足りなければ名寄に行くんだけど、とかも含めて最近Facebookに書いています。
あとは移住した人たちだけのLINEグループがあるので、その人達に町の催しだとか特別販売の人が来ますよとか、そういうのを気が付いたときに載せたりとかしています。Facebookとかで発信すると皆情報を返してくれるんです。
石田さんが発信している情報はこちら!
目が見えずらいという中でも、自分でできることをできるだけ自分でこなし、かつアクティブに行動されていて、移住後の生活を存分に楽しんでおられているそう。
Facebookを見ているとその様子も伺えて、本当に楽しそう( ˘ω˘ )
お試し暮らし中に書かれた日記は、移住PRにも使われているのだとか。
その日記がこちら!石田さんご本人が綴っています。
https://note.com/bears_lab/n/n9a8cf58121c2
石田さんありがとうございました♪
佐藤 導謙さん~Uターンで変わった人生
続いてご紹介いただいたのは、佐藤 導謙さん。
下川に戻ってくる前までは小麦についての研究をされており、春まき小麦で“はるきらり”という品種の交配から選抜を手がけてたという、すごいお方・・!
小麦の品種改良と栽培法を研究
僕は下川町で生まれ、大学は札幌に行き就職は道職員で農業試験場の研究員をやっておりました。今は独立行政法人ですが、当時はまだ道の直属だった長沼町の道立中央農業試験場というところで16年間働いていました。
最初に与えられた仕事が小麦の仕事だったんです。小麦の品種改良と栽培法の試験ということで。
具体的には、春まき小麦の初冬まき栽培という方法の研究がひとつと、それから品種改良の方では春まき小麦で“はるきらり”という品種があって、僕は平成18(2006)年で辞めて帰ってきたので、僕が辞めた翌年に品種となったものなんですけど、それの交配から選抜を手がけていました。自分で作った品種が今、世の中で作られてる感じです。
実家が農家でしたので、Uターン就農で帰ってきてからも、まさにその自分で開発した品種と技術である、“はるきらり”を初冬まき栽培を自分の家でやってる形になりますね。
なぜ下川にUターンしようと決めたのか
子供は結婚して二人とも札幌で生まれてるんですが、僕自身、都会でどうやって育てればいいんだろうなと迷ってたんです。
僕は農家をやっても別にいいと思ってたんですけど、やっぱり一番アレだったのはかみさんですね。
説得には5年かかりました。
最後はやっぱりしつこかったのもあると思います(笑)
下川に戻ってきて変わったことと
下川に来て、かみさんもこんな感じなんだっていうのが分かってくると『今となっては良かったなぁ』と言ってくれてますので、それは良かったですね。
子供はスキージャンプなんか始めちゃうし(笑)。そういう意味では人生が変わりましたね。
子供たちは木に登ったり、木の上にツリーハウスを拵えたり、野猿のように育っちゃいました(笑)
下の子は千葉で理学療法士をしてまして、上の子(佐藤慧一選手)は雪印さんにお世話になって、スキージャンプをしています。
僕が戻ってきたときは長男は小学校3年生だったんですけど、そこから少年団に入ってからジャンプをしています。息子がそんなことをしているものですから、冬は名寄とか下川のスキージャンプ大会とかのお伝いとかもしていますね。お世話になっておりますから(笑)。
下川で子供を育てる
田舎住んでても思うんですけど、息子の同級生が遊びにきて、例えば『かぼちゃがこんな風になってるの知らなかった』なんて話をされると、やっぱりいくら田舎に住んでてもそういうものを、そういう風に見ないと分からないんだなっていうのがよく分かりましたね。
絵で鶏の足を4本描くとか。どこに住んでてもそれは起こるのかなと。
当たり前と思ってることが当たり前じゃないんだと思うことが多くて、せっかくここで子供を育てるんだったらね、そういうことは知ってもらいたいな~って。
下川で行われているキッズスクールでは、農作業体験が人気です。
アスパラやトマトを採ったり、そういうのを少しでも見てもらいたいなって、せっかく田舎に住んでるんですからね。
都会の子は都会の子でまた違う刺激があるんでしょうけど、田舎で暮らしてるんだったら、田舎でできることで都会人の知らないことをやってみるっていうのは大事なことかなって思ったりします。
塚本 あずささん~下川でリラクゼーションサロンをオープン
最後にご紹介いただいたのは、今年11月で地域おこし協力隊を卒業された塚本 あずささん。
以前までは、東京のサロンで勤められていて、独立してサロンを開くために移住されたとのこと。
そして今年の4月20日に、リラクゼーションサロン『二十日』をオープンされました!
リラクゼーションサロン『二十日-はつか-』について
リラクゼーションサロンを週3でメインでやって、週1~2でカフェをやっています。
『二十日』っていうお店の名前は、私の誕生日が4月20日なんですよ。なのでそこから取りました。
あとは、ちょうど20日前後が季節の変わり目とかにもなる時期なので(秋分とか春分とか)、季節の変わり目で養生していきましょうということで、漢方もサロンの方でお伝えしてるので。
カフェのほうは、元々漢方を勉強してて、漢方ベースでブレンド茶を作ってたので、それに合わせた季節の焼き菓子を提供しています。
お菓子はその都度、私の気分で作っていて、私が食べたいものとか(笑)。
直近だとチョコレートを使っていました。クランベリーとかチョコレートとかココアを使って、冬用のお菓子っていう感じで作ってましたね。あとは町で菜園もやってたので、そこで採れたかぼちゃや人参などを使ったケーキを作ったりしています。
サロンのほうは、手頃な値段で施術を受けてもらうことができます。
続けてもらえた方が嬉しいので、そんなに高級志向にしたいわけでもないんです。
ご褒美っていう感じで受けるものじゃなくて、自分の日々のメンテナンスとして使って欲しいので。
病院行くほどじゃないけど調子悪いなっていうのをケアするためのものっていう感じにしたかったんですね。
なんか行きにくいとか、ちょっと高そうで行けない…とかそういう風にしたくないので続けやすい値段にしました。
下川での暮らしとリフレッシュ方法
私は今のところ不便は感じてないです。まだ若いのもありますし車も運転できるから、どこでも買い物に行けますし。
元々移住先を選ぶ基準も海か山かで選んでいて、海よりも山派だなと思って、山のほうに行こう決めたんですよね。
ここだと手軽に森に行けるので、そういう面でも自分には合ってたな~って思います。
晴れの日は森に散歩に行くんですよ、なんかお菓子を一つ持って1時間くらい歩いて、一人でぶつぶつ言ってます(笑)
あとは、ほんとにヤバい!となった時は町外に出てますね。その時にたまたま会った人としゃべって新しいものを貰うとか、それは北海道の良いところなのかなと思ってて。
どこかへ泊りに行くと、たまたま一緒にいた人も旅行とかで来てて、『どこから来たんですか?』って話とかが進みやすい地域だなと思って。泊まった先のオーナーさんとかもそういう風に声をかけてくれる人も多いので、『何で移住してきた?』から『なんでここでこれやってるんですか?』とかって話をお互いできて、それも刺激にもなるし、外に出ていくことは良いことだなと思いますね。今年確立したストレス発散法です(笑)
リラクゼーションサロン『二十日』の詳細はこちら!
今年11月で地域おこし協力隊を卒業されるということで、不安も多くあるようですが、それ以上に自分のやりたいことなので頑張れると仰っておりました。素晴らしい。。
この日、取材の際にご用意していただいた、ホットジンジャーのドリンクがと~っても美味しかった・・・!なので次回お邪魔するときは、カフェメニューもいただいてみたいです♪お菓子も美味しそう(´・ω・)
最後に
今回は3名の方にお話を聞くことができました。
それぞれ、今までの生き方も境遇も違うこんなにも個性豊かな人達が、大きな北海道の中のここ下川町に集まって来るのは住人たちの人の良さが1度来たら分かってしまうからなのかも・・!それを身をもって体験できました。ご飯も美味しいし!
これからの下川町にも期待が高まるばかりです( ˘ω˘ )