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【小樽・余市】日本に2ヶ所だけ!洞窟の壁面彫刻に思いを馳せる

【小樽・余市】日本に2ヶ所だけ!洞窟の壁面彫刻に思いを馳せる

【小樽の手宮洞窟保存館】【余市のフゴッペ洞窟】日本に2ヶ所だけの古代ロマン。岩壁に描かれた壁面彫刻を見に行ってきた!
※TOP画像は手宮洞窟保存館のものです


洞窟、、、なんの話?と お思いの方も、是非読み進めていただきたい!
古代ロマンとか歴史的文化とかご興味ありませんか?
どんな意味を残したのか?なんて考えたら なんだかワクワクo(^▽^)o  
しかも紹介するものは、北海道に2ヶ所ではなく、日本に2ヶ所だけの大変貴重なものなのです。

今回は国指定史跡である洞窟で発見された壁面彫刻「陰刻画・刻画」などについてご紹介していきます♪♪
では イッテミヨー!!

洞窟は どうやってできたんだろう?

そもそも洞窟って、どうやってできたの?と考えるところから始めます。

洞窟は、様々な事象にともなってできるそうで
溶食洞窟 (雨水や地下水に溶かされたもの。鍾乳洞など)
浸食洞窟 (雨水・地下水・波などによって削られてできたもの。海食洞など)
構造洞窟(断層や地殻変動によってできた割れ目などでできたもの。節理洞など)
火山洞窟 (火山の噴火で流出した溶岩の中にできたもの。溶岩洞など)
などに分類されるようです。
洞窟と言っても 誕生までにドラマがあるってことですね。自然って凄いなぁと改めて感じます。

今回紹介する2つの洞窟は【650万年前の火山活動によって火山灰が積もり雨風や波などに削られてできた洞窟】とのことなので、海食洞である浸食洞窟のようです。

現在日本には700ほど洞窟があるそうです。
でも、もしかしたら まだ発見されてない洞窟があるかも!洞窟に興味のある方は洞窟探検家 吉田勝次さんに注目すると面白いですよ(^^)

洞窟の陰刻画・刻画とは

さて 洞窟について少しだけ触れた後は、日本にたった2ヶ所だけでしか見られない、という貴重な洞窟で発見された絵 について話を進めます。

これは小樽の「手宮洞窟」、余市の「フゴッペ洞窟」ともに、約1600年前 縄文時代頃に描かれたもののようです。
洞窟の壁面に描かれた絵は「陰刻画・刻画」
などと呼ばれ、石や鹿の骨などの硬いものを用いて削って描かれたとのこと。
洞窟の壁面は比較的やわらかい岩のため彫りやすかったようです。だからこそ、いろいろな形の陰刻画が残った奇跡の洞窟なんですね。

洞窟内で時間をかけて描かれたものは、 どんな意味を持っているのでしょう。
文字なのでは?と研究されたこともあったようですが、 絵(刻画)と見られる結果となったそう。
私は、縄文人による祈りや印のようなものだったのかな〜と思いながら見せていただきました。人間や動物と思われる彫刻が数多く残っています。船のようなものもありました。

それでは、私がたまたま見学した順となりますが、手宮洞窟とフゴッペ洞窟、それぞれをご紹介してまいります。

「陰刻画・刻画」の溝部分に赤いものがあるのはナゼ?
フゴッペ洞窟のスタッフさんにお聞きしたところ、この赤は「弁柄(ベンガラ)」を使ったもので、信仰上のシンボルとか、もしかしたら赤を使えた人の地位的なものを表すなどの意味があったのかも。などの返答がありました。

「手宮洞窟」


館内は陰刻画保存の為に照明が暗いのでご注意を!

「手宮洞窟保存館」内は撮影禁止表示がありませんでした


左:岩山を囲うように建てられた手宮洞窟保存館 右:受付で入館料を支払い 画像右の扉から入ります

いざ入館。団体客が居なければ、ざっと見れば数分、深く味わっても30分ほどの所要時間かと思います。貴重な史跡ですので、古代ロマンを感じつつ、ゆっくり見ていただきたい!
暗い館内でライトアップされた壁面は、小さなお子さんには少し怖く感じるかも知れません。係の方は受付のみで、館内は自由見学となります。



岩肌を削って描かれた陰刻画には弁柄の赤色が塗られたものもありました。是非拡大して赤を感じて下さいませ


パンフレットと入館券。入館券のデザインになっている陰刻画がどこにあるか探してみよう!

手宮洞窟の発見と保存

慶応2年(1866年) ニシン番屋建設の為に、相模国(現在の神奈川県)から来ていた石工の長兵衛さんが偶然、洞窟内で見つけたとのこと。

その後、前面の岩が削り取られるなど、当初の姿を失うものの、保存の動きなどがあり、大正10年(1921年)に国指定史跡となり現在に至ります。「手宮洞窟保存館」は1995年完成。


パンフレットに載っていた大正時代の手宮洞窟はほぼ屋外でした

館内には、第2洞窟や縄文土器の展示などもありましたが、見に行った時のお楽しみ♡ということで、全ての画像は載せないことにしますネ!空間の雰囲気を含め、タイムトリップしたような気分になれます。

入場券のデザインになっている人間のようなものは、シャーマン(祈りや占い、お告げなどをする人)を表現したものではないか?説が有力なようです。
大変貴重な遺跡の場所で、古代人の心を垣間見れたようでワクワク度が上がりました笑。

小樽市総合博物館のお向かいですので、機会があったら是非行ってみて下さい(^o^)

冬季は休館します。2024年は11月4日まで!
2025年の情報はホームページなどを ご確認下さい


手宮洞窟保存館

住所
〒047-0041 北海道小樽市手宮1丁目3−4
電話番号
0134-33-2523
営業時間
9時30分〜17時
定休日
火曜日(祝日の場合開館、翌日以降の最も近い平日に振り替え)
備考
入館料 大人100円 高校生50円 中学生以下無料 シニア・団体割引有り
冬期休館:11月5日〜翌年の4月28日頃
中央バスJR小樽駅前より高島方面行き総合博物館下車徒歩3分
車はJR小樽駅より約15分、小樽市総合博物館駐車場へ

【駐車場について】小樽市総合博物館駐車場の手宮洞窟保存館に近い場所に駐車するのがオススメ!案内看板もあります

「フゴッペ洞窟」


館内でいただいたカードには たくさん刻画が見えますが、特に赤○の中にご注目!(赤○は私が付けました)

手宮洞窟と同時期の縄文時代に描かれた岩面の「刻画」 (手宮洞窟で陰刻画とよばれていたが、フゴッペ洞窟では呼び方が違う) があります。
フゴッペ洞窟は約800点を数える刻画が岩面にいっぱいで 賑やかなほどです(^^)
岩面を複製したものや、展示物も多く見応えたっぷり。私は1時間近く滞在して満喫しました。

※フゴッペ洞窟内の撮影は不可でした
↓↓↓ガラスで囲われた洞窟の画像を見つけました!(縦に3枚並ぶ画像の2枚目)



「フゴッペ洞窟」


建物の左端:洞窟の開口部を完全に覆うように建設されています


お目当ての刻画を見つけられない時は館内スタッフにヘルプを頼もう!(館内は自由見学です)


館内受付前までは撮影OK。施設のアイコンとなっている『有翼人』の刻画を探してみよう!


パンフレットを参考に館内を巡ると楽しいです。刻画の弁柄赤色に要注目!


左:記念スタンプと市内の観光地カード(無料) 右:観光地カードの表は写真、裏は施設紹介


記念グッズもありました!

フゴッペ洞窟の発見と名前の由来

昭和25年(1950年) 海水浴に来ていた中学生が土器片を発見したことから、土器の発掘・土砂の中から洞窟の発見へと繋がったとのこと!(でかした中学生!世紀の大発見でしたね ♪)

【フゴッペ】の意味は、アイヌ語の「波音高きところ」の意味「フムコイベ」から きてるのだそうです。

フゴッペ洞窟は入口が東向きで太陽光が入って明るかったみたいです。洞窟内に焚き火跡があったので焚き火の灯りもあり、洞窟内では神聖な祈りの儀式をしていたのかも?と考えられるそうです。私が見た刻画は、地面スレスレに低い場所から どうやってこの場所に描けた?と思う高い場所まで、いろんなデザインの刻画がたくさんあって見応えがありました。

低い位置のものは「まさか寝っ転がりながらホジホジしたの?」とか想像しながら見るのが面白かったです。
館内には岩壁の模造があるので、お目当ての刻画の場所を確認しながら、実際の刻画を見つけるのが楽しかったです(^^) 個人的には 「串」の文字みたいな刻画がオススメ!見つけて欲しいです。


フゴッペ洞窟

住所
〒046-0001 北海道余市郡余市町栄町87
電話番号
0135-22-6170
営業時間
9時~16時30分(最終入場)
定休日
月曜日と祝祭日の翌日(月曜日が祝日の場合は開館)
備考
入館料:大人300円 小中高生100円
冬期間閉館:12月中旬から4月上旬
中央バス「フゴッペ洞窟前」下車、徒歩1分

フゴッペ洞窟・よいち水産博物館・旧下ヨイチ運上家・旧余市福原漁場の4施設共通入場券があります。大人960円 小中高生320円





以上が 「手宮洞窟保存館」と「フゴッペ洞窟」の紹介でした。
縄文時代と令和を繋ぐ遺跡を見学して、歴史を知ったり 暮らしぶりに思いを馳せたりと貴重な体験ができました。
自然のままでは崩壊してしまう遺産を、次の時代へ残し伝えるために保存してる国指定史跡でした。是非、機会があったら行かれてみてはいかがでしょうか?
ちょっとだけ「もしや宇宙人?」と感じたのは私個人の感想です。気になったら あなたの目で確認してみて下さい(^^)


この記事を書いたモウラー

モウラー

おおでまり

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元道民。ブギウギ専務・上杉周大さんの大ファンです♪