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【さっぽろローカルめし】地元民に愛される老舗町中華!北華飯店の『チャーメン』と『中華チラシ』

【さっぽろローカルめし】地元民に愛される老舗町中華!北華飯店の『チャーメン』と『中華チラシ』

札幌市東区、通称「北光線」(または東8丁目通り)沿いに店を構える『北華飯店』。古くからこの場所で営業を続ける老舗の町中華店です。いつも開店から夕方頃まで客足が途絶えることがなく、お昼時でなくともできる行列は地元の人からするといつもの光景といったところ。

周りには学校や区役所、大型スーパーがあり、特にお昼時はサラリーマンや学生で混雑するのですが、最近はSNSやYouTuberの影響もあってその人気に拍車がかかっているようです。長きにわたって地域の人たちの胃袋を満たし続ける『北華飯店』は、まさに札幌のローカル飯!今回はそんな『北華飯店』の人気メニューをいくつかご紹介します。

北華飯店に行ったなら食べておくべき2つのメニュー

その①【チャーメン(あんかけ焼麺)】


チャーメン(あんかけ焼麺)¥900

この店の2大人気メニューと言われているのが「回鍋肉定食」と、こちらの『チャーメン(あんかけ焼麺)』。メニュー上の表記がなぜ「あんかけ焼きそば」ではないのか、独特なこのメニュー名の理由は一口食べると納得。

一般的な「あんかけ焼きそば」だと、白菜・人参・きくらげ・タケノコ・豚肉などが入りますが、北華飯店の『チャーメン』の具材はキャベツ・もやし・玉ねぎ・豚肉といたってシンプル。味もオイスターソースやゴマ油の風味が効いた、いわゆる「あんかけ焼きそば」とは違い、何かはよくわからないがパンチのある濃いめの味付けで、意外にニンニクも効いていたりとお店のオリジナル感が強く、ここでしか食べられない北華飯店の『チャーメン』といえるでしょう。

そしてこの『チャーメン』、麺がめちゃめちゃウマい!硬めでコシがあって黄色みが強い中華麺。ところどころ焼目がついていて香ばしく、パンチのある餡とよく合います。この手のメニューは見た目も、味も、上にかかる餡にとらわれがちですが、麺類なんだからそもそも麺が美味しくなきゃ!という気持ちにさせられます。

ちなみにボリュームは言わずもがな。普通盛りで一般的な大盛りの量があると思います(大盛りは+100円でラーメンどんぶりに入って提供されます)。

その②【中華チラシ】


中華チラシ ¥900(写真は大盛り+¥100)

お次は北海道帯広市が発祥とも言われているローカルフード、その名も「中華チラシ」。札幌市内でもあまり見かけないこの「中華チラシ」。道民でも知らない人は珍しくありません。というわけでまずは「中華チラシ」ってなに?というところから…

「中華ちらし」〜wikipediaより引用〜
中華ちらし(ちゅうかちらし)は、各種の具材を炒めて味付けし、ご飯の上に載せた料理であり、北海道帯広市ではこれを「中華チラシ」としてご当地グルメの一つになっている。
帯広市内では「ちらし」と省略されて呼ばれる場合があるが、ちらし寿司の一種ではなく、もちろん酢飯も用いられない。発想としてはぶっかけ飯の系譜であり、中華丼や広東飯或いは沖縄県のちゃんぽんなどに近い料理である。これは、1970年に帯広市で作られた料理が元となっている。
帯広市内では、約30軒の中華料理店のメニューに含まれ、海老・イカ・インゲンマメ・ハム・鶏卵・もやしなどの具材を油で炒め、甘い醤油タレで味付けし、中華丼のように皿のご飯の上に載せ、紅ショウガ・和からしを添える。セット品で塩・胡椒で味付けした酸味の強いスープ。もしくは、わかめスープと、小皿に沢庵漬けが盛られて出され、スプーン・箸を使って食する。

皆さん、おわかりいただけたでしょうか?反論を恐れずにいうと…「豚肉魚介野菜卵の中華炒め乗っけ飯」といったところでしょうか。元々は中華料理店での「まかない飯」がメニューになったという説があるとの噂も聞いたことがあります。

そんな「中華チラシ」ですが、札幌中心部にある有名中華店「香州」でも昔からメニューにあり、「中華風チラシかけご飯(中華チラシ)」として、こちらも長く提供されています。そのため、札幌市民には香州の「中華チラシ」の方が馴染みのある人も多いようですが、香州の「中華チラシ」が豚肉・卵・きくらげの炒め物、いわゆる木須肉(ムースーロー)的なものがカレーのルーのように白飯の横に盛られて提供されるのに対し、北華飯店の「中華チラシ」は完全に前述の帯広風ビジュアル。

香州とは対象的に、もやしやキャベツなどの野菜がたくさん入っているのと、たっぷりの紅ショウガが印象的で、たくあんがのっかる帯広風をしっかりと踏襲していて、こちらは北華飯店オリジナル色控えめな、札幌ではあまり食べられない元祖の帯広風継承系の「中華チラシ」といえるでしょう。こちらも白飯がどんどん進む、濃いめかつ少し甘めの味付け。定食やご飯ものについてくるスープがこれまためちゃウマで、単品メニューとしてこのスープがあれば、チャーメンと一緒に注文したいくらいです。

画像はお察しの通り「大盛り(+¥100)」ですが、こちらも普通盛りで十分ボリューミーな一品。

その他のメニュー


メニュー表(以前は「カツカレー」や唐揚げがのった「北華定食」がありましたが、現在は揚げ物メニューはやめられたようです)


カレー飯 ¥900

画像の「カレー飯」は、豚肉・ピーマン・玉ネギが入るカレー風味の餡がのったカレー風味の中華飯?……いや、中華風のカレー?ともいえるだろうか。こちらも北華飯店のオリジナリティーが高いメニューで、コアファンにも人気の一品。風味は缶に入った「カレー粉」のような懐かしいスパイス感です。

そして画像はありませんが、チャーメンと並んで人気なのが「回鍋肉定食」。かなりの注文率で「北華飯店といえばホイコーロー!」という人も多く、お店の看板メニューとなっています。

その他の情報

★その他の情報を補足として羅列しておきます

・北華飯店は外観からもその昭和感がビシビシ伝わってくるように、店内も色々な意味で昭和スタイルが残るお店である。
・カウンター5席と4人掛けのテーブル2つのこじんまりとしたお店で、テーブル席では相席になることもある。
・基本的にいつも混雑してるため、ゆっくりと食事をしたいという人には不向き。
・基本的に店内は店主+従業員1名という場合が多いが、店主のワンオペという時も少なくない。
・お水は店内にセルフという表記はないが、大半の人がカウンター横にあるお水をセルフで取るスタイル。
・お店の人は基本的にぶっきらぼうな感じを受けるが、決して怒っているわけではないのでご安心を。
・定食の大盛りを注文時は「ご飯大盛り」なのか「おかず大盛り」なのか、それとも「両方大盛り」なのかを伝えるとスムーズ(メニューには「大盛り100円増し」との記載しか無い)。
・夏季、気温の高い日の店内はマジで汗だくになる。暑いのが苦手な人は注意(エアコン無し。扇風機1台のみの稼働)。
・ネットで検索すると「東支店」という表記がつく場合がある。これはその昔、札幌駅の北口近くにも同店があったためだが現在はこちらの店舗のみ。


北華飯店

住所
北海道札幌市東区北14条東8丁目1
電話番号
011-753-1752
営業時間
11:00〜17:00
定休日
毎週水曜日

さいごに


外観は古さを感じますが、お店の顔となる暖簾はとてもキレイです

美味い・安い・お腹いっぱい!まさしく市民、いや庶民の味方といえる大衆町中華「北華飯店」さん。地元で長く愛され、これからも長く続けてほしいと思えるお店のひとつとして応援して行きたいです。


この記事を書いたモウラー

モウラー

SPACY

「老舗」「別注」というワードにめっぽう弱い北海道在住サラリーマン。モットーは「良い物を長く」