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夜を照らす夏の風物詩・ホタルを見られる場所は?

夜を照らす夏の風物詩・ホタルを見られる場所は?

夏の夜にふわふわと舞うホタルの光は、日本の夏の風物詩のひとつです。北海道にもホタルを観賞できるスポットがあり、幻想的な光景を楽しめます。

この記事ではホタルの生息域や観測の注意点を解説するとともに、札幌近郊のおすすめ観賞スポットをご紹介します。

夏の夜に光る昆虫・ホタルとは?


ホタルはコウチュウ目ホタル科に属する昆虫で、腹部(お尻に近いところ)に発光器を有していて、発光器がもつルシフェリンという物質、ルシフェラーゼという酵素、そして酸素が反応することで幻想的な光を放ちます。

発光の主な目的は求愛だそうで、光りながら飛び回っているのはほとんどがオスなのだとか。メスは葉の上で静かな光を灯すそうです。そのほか、刺激や危険を感知して光ることもあると考えられています。

北海道で見られるヘイケボタルの体長は、オスが9mm、メスが11mm程度。また、幼虫や蛹の状態でも光ることがあります。

ホタルの生息地域


日本には約50種類のホタルが分布していますが、よく光る種類はわずか一部。中でも北海道に生息する「ヘイケボタル」は光の強い種類として知られています。より大型で強く光る「ゲンジボタル」は人為的に持ち込まれたもので、元々は本州以南に生息する種類です。

ヘイケボタルは水田や湿原など、流れの緩やかな水辺に生息しています。水のきれいな川にしか生息しないゲンジボタルに比べ、水質にはそれほど敏感ではありません。生まれてから2~3年は幼虫として水の中で暮らし、その後、陸に上がって蛹・成虫となります。

幼虫の餌は主にタニシやモノアラガイなどの巻貝です。成虫が見られる時期は7~8月頃で、個体によっては秋口になることもあります。

ホタルの観賞に適した時間と天候

ホタルの活動のピークは日没から2時間後といわれています。夏は日の入りが遅いため、最も鑑賞に適しているのは20時から21時の間といえるでしょう。

天候の条件としては、気温が低すぎないことが大切。雨上がりで蒸し暑いくらいがちょうどよいともいわれています。風が吹いていないのも重要なポイント。また、月明かりが明るい日や満月の日はホタルが飛ばないため、新月または曇りの日を選びましょう。

生き物を大切に!ホタルの観測で注意するべきこと

ホタルの観賞を行う際は、以下の点に注意してください。

明かりを消す

ホタルは光によってパートナーとコミュニケーションを取っているため、人工的な光はその妨げになってしまいます。ホタルがいる場所ではスマートフォンの光にも注意し、カメラのフラッシュは避けましょう。  

ホタルを捕まえない

ホタルは貴重な生き物なので、捕まえたり持ち帰ったりしないでください。成虫の寿命は2週間程度といわれていて、その期間に繁殖を進める必要があります。ホタルの命を未来に繋げるため、手を触れずにそっと見守りましょう。

ホタルの生息場所を荒らさない

ホタルの生息場所や卵などを踏み荒らしてしまわないように、一定の距離を保って観賞することが大切です。蛍の保護のために柵や通路が設けられている場合もあるので、勝手に乗り越えたり道を外れたりしないようにしましょう。

虫よけスプレーはホタルへの影響も懸念されますが、施設によって認識は様々です。蚊などの対策をしたい方は、長袖長ズボンを着用するのがよいでしょう。

暗い夜道に注意する

ホタルの幻想的な光が見られるのは、辺りがすっかり暗くなる頃です。観賞に夢中になって怪我をしないよう、足元には十分注意してください。

北海道のホタル観賞スポット

北海道内でホタルが観賞できるおすすめスポットをご紹介します。

西岡公園(札幌市豊平区)


西岡公園は札幌市内でも有数のホタル観賞スポットで、水源池に近い「八つ橋の滝」では約200匹ものヘイケボタルが見られることもあるそうです。例年6月下旬から7月中旬が見頃で、公式サイトではスタッフの観測記録が発表されています。

五天山公園(札幌市西区)


札幌市西区にある五天山公園は、山々に囲まれた敷地に遊び場や炊事場、パークゴルフ場などを展開しています。原則入場無料で、家族連れにも人気のスポットです。

園内に整備された「ホタルの小川」では7月下旬から8月上旬にかけてヘイケボタルの飛び交う姿を見ることができます。また、「環境学習館」ではホタルの幼虫も観賞可能です。毎年7月には夜間の観賞会を含む「ホタルフェスティバル」も開催されています。

  • 住所:北海道札幌市西区福井423番地
  • 見頃:7月下旬から8月上旬
  • 問い合わせ:011-662-2424(五天山公園管理事務所)
  • 公式サイト:https://www.nankoen.co.jp/gmpmg/gotenzan/

ほたるの里(沼田町)


札幌から車で約1時間半の場所にある沼田町の「ほたるの里」は、北海道内で最も有名なホタルの観賞地の一つです。7月中旬~下旬には1,000匹以上のホタルが飛び交い、毎年開催される「ほたる祭り」ではキッチンカーや演舞などのイベントも楽しめます。広大な自然の中で見るホタルの光は圧巻の美しさです。

下居辺朝陽公園(河東郡士幌町)


士幌町にある下居辺朝陽公園(ほたるの里)にはホタルの養殖池があり、7月末から8月上旬にかけてヘイケボタルの姿が見られます。士幌町主催の「ホタル観賞会」の開催期間に限り、公園への立ち入りが可能です。荒天中止の場合は士幌町観光協会のインスタグラムにてお知らせしています。

  • 住所:北海道河東郡士幌町字士幌下居辺
  • 見頃:7月末から8月上旬
  • お問い合わせ:士幌町役場産業振興課(01564-5-5213)

まとめ

ホタルは繊細な生き物であるため、観賞のマナーを守って楽しむことが大切です。北海道の夏の夜に、自然が織りなす幻想的な光で癒されてはいかがでしょうか。


この記事を書いたモウラー

モウラー

ほたて